中国人に会う前に読もう

泉幸雄著/文芸企画/2005年7月29日/1200円(税別)

第一線商社マンの目 暴動中国の真相

<本の帯より>
おもしろいほど中国人がわかる! これを読めばこわくない 第一線商社マンの爽快な切り口 目からウロコの新見解 この本は、「国際派時事コラム・商社マンに技あり」という読者7000名のメールマガジンから生まれました。

<目次より>
はじめに――いま、中国にいちばん必要なものは
 食い入るような目で見つめる先(日本の普通の農家の状態・・・羨ましい)
 「失業者」ならぬ「失学児童(学費が払えないので、学校へ行けない農村の児童)
 (中国政府は)農民(の暴動)がこわい

第1章 立ちすくむ中国
 反日暴動の根っこにある文化コンプレックス
  ドラコン感覚の投石者(ゲーム感覚で参加)
  「かわいい中国」がなぜ豹変
  「傍若無人」日・中の差(発音と解釈が全く異なる?)
  「(中国大衆の)自己保存」本能の行きつく先
  趙紫陽は<勝ち組>?<負け組>?(勝敗がわかれば、勝ち組へ!)
  いつのまにか「日本の亜流」になることの不快
  タイの反日どう克服されたか(自国のアイデンティティに不安がなくなったとき?)
  (日本は)あせらず半歩退こう
 絶妙のタイミングだった領海侵犯
  日本人が書いているのか疑わしくなる(ある地方紙の)社説
  「据え膳」のような先島諸島
  世論の力強い追い風を生かせ
  「経済への悪影響が心配だ」?(経済音痴の新聞が、そんな心配不用?)
  (中国は)買いたいものを買う

第2章 中国の進歩と不調和
 宇宙船「神船」軍団にノウハウを渡すな
  中華世界が生む新語
  ヒーローの出現を恐怖してきた中国共産党(それで“12楽坊”にだれがいるのかわからないのかな?)
  スターのありように国柄が見える
  「神舟」が宇宙に残した構造物に見える野望(軍事用宇宙ステーションへ?)
  周辺とインターフェースにノウハウあり
 「北京・上海新幹線」は誰のため?
  北京・上海の移動は当然飛行機だ(東京、稚内間の日本を縦断するくらい遠いのだ!)
  鉄道プロジェクトは一般大衆を巻き込む
  なにが利益か、よおく考えよ
  JR東海葛西会長の懸念(ももっともだ!)
  (談:中国は信用できない!法制が未整備で、契約の概念も乏しく、絶対トラブルがないといえない。)
 特許件数が物語る「国の底力」(特許は、軍事用だけで民間用は非常に少ない?)
  (中国は)成熟技術には抜群の強さ(がある。)
  人口圧力を乗り切るための最低線(の成長が中国では必要である)
  (中国の)自前技術の比率はどれほどか?(驚くほど自前の比率は低い)
  米国の特許統計に表れる国の実力
  (台湾に比べて)大陸中国のさびしき姿

第3章 「チャイナ・デイリー」に載っちゃいました(中国人のバランス感覚に一目!)
 コラム子の写真を載せた「チャイナ・デイリー」

第4章 中国文明の限界線
 大学町プリンストンの「チベットの夕べ」
  (チベットは)中国とは異なる時空
  (中国の)侵攻、(チベットの)反乱、(中国の)弾圧(そのとき、チベットに戒厳令を発したのが胡錦トウ!)
  民族同化政策に走る北京政府
  チベット高原に舞う祈りの紙
  ダライ・ラマの写真が禁制とされて
  共産党幹部の思惑
  俳優たちの名を明かせぬ映画
  インド文明圏に属するチベット
  日本による英米駆逐がチベットの悲劇の遠因
  日韓政府の「歴史認識」
  チベットを悲しみから解き放つ

第5章 ヨイショすることの醜悪さ
 中国への投資をピエロに煽らせる日経(日経とは、そんなに偏向している!?)
  日経流の宗旨替え(1面から国際面や企業面へ)
  今さら「対中投資を積極化」?
  「普及品を含めた市場全体でのプレゼンス」(団塊の世代の働く場所の確保・創出!?)
  中国の総合力をなぜ侮るのか(中国やインドでは、普及品は地場企業の独擅場だ!)
  「ポスト団塊世代」の経済の指標は(中国で作っていない特殊素材や部品、高付加価値製品)
  車は急にとまれない(投資は、貿易と異なり急には止まれないない)
 大前研一氏の中国論のチグハグさ
  これこそ「中央集権」の一典型ではないのか
  カラーテレビの供給過剰にみる社会主義(中国の成熟産業の「供給過剰」が原因、だが、止められない)
  統計操作への誘惑も
  国営企業崩壊後の社会福祉をどうするか
  繁栄と衰退のコントラスト
  不思議なウソの数々
  「最近3年間で変わった」はずの中国で続く中央政府行政指導
  中国製品・中国人労働者の適正価格は?(上昇の一途)
  大前研一氏のサイドビジネス、いや、新たな本業?(中国政府の情報源?)
  資本家が入党したら、民主政党か?
  本質を身失わなかった日経の北代記者

第6章 靖国神社ともののけ姫
 慰霊碑に運転士は祀られるのか
 深読みに押しつぶされる「日本人病」
  異次元空間ここにあり
  日本の美徳で異文化に対処するな
  数手先を読んでしまう「日本人病」
  「深読み」と「自粛」の袋小路
  一流大学が、何を恐れる必要があろう(中国では、一流を相手に出入り禁止はない!)
  異文化摩擦の回避は脱「日本人病」から

おわりに――殷鑑不遠、在夏後之世
 (中国の現指導者は)「戦いの勝者」としての権威がないことの不幸(といって、選挙で選ばれたわけでもない)
 「前任者の推挙」による権威づけ(で、自らの正当性を補完、しかし、いかにも基盤が弱い!)
 経済の繁栄を権威づけに利用できない中国指導者の不幸(資本主義経済では、基本的に政府は、何もしないと繁栄するため!)
 外交の成功が重要な権威づけ(それで、叩けばへこみそうな国=日本?を叩いている?)
 「日中友好」幻想曲がもたらす「日中不友好」(→脱亜入欧へ、マイペースを貫け!)
 他律的ナショナリズムから自律的ナショナリズムへ(中国人よ、早く大人になりなさい)
 未来の中国像――コラム子の夢

 これだけ中国の悪口を書いて、中国へ行ってもつかまらないのであろうか?

(2007年2月26日)