アンゴラ共和国
(Republic of Angola)
出典:外務省 各国・地域情勢(2011年3月現在)
一般事情
1.面積
124.7万平方キロメートル(日本の約3.3倍)
2.人口
1,850万人、人口増加率2.6%(2009年:世銀)
3.首都
ルアンダ(約450万人、2009年:EIU)
4.民族
オヴィンブンドゥ族(37%)、キンブンドゥ族(25%)、バコンゴ族(15%)等
5.言語
ポルトガル語(公用語)。その他ウンブンドゥ語等
6.宗教
在来宗教(47%)、カトリック(38%)、プロテスタント(15%)
7.国祭日
11月11日(独立記念日)
8.略史
年月 | 略史 |
---|---|
1483年 | ポルトガル人が到達 |
16世紀中葉 | ポルトガルが海岸地方を支配 |
1951年 | ポルトガルの海外州となる |
1950年代から | 民族運動台頭 |
1975年11月11日 | MPLAがアンゴラ人民共和国の独立宣言 |
1979年9月 | ネト大統領病死 ドス・サントス大統領就任 |
1991年5月 | アンゴラ包括和平協定調印(ビセス合意) |
1992年9月 | 同国初の民主的大統領及び議会選挙 |
1994年11月 | ルサカ和平協定調印 |
1997年4月 | 統一国民和解政府樹立 |
2002年4月4日 | 停戦合意に関する覚書の署名 |
政治体制・内政
1.政体
共和制
2.元首
ジョゼ・エドゥアルド・ドス・サントス大統領(Jose Eduardo dos Santos)
(1979年9月20日就任)
3.議会
人民会議(一院制)、議席数220名、任期4年
4.政府
(1)副大統領名 Fernando da Piedade Dias dos Santos
(フェルナンド・ダ・ピエダーデ・ディアス・ドス・サントス)
(2)外相名 Georges Rebelo Pinto Chikoti
(ジョルジス・レベロ・ピント・シコティ)
5.内政
(1)1975年独立以来、MPLA(アンゴラ解放人民運動。旧ソ連、キューバに軍事面で依存)政権と反政府勢力のUNITA(アンゴラ全面独立民族同盟。米国、南アが軍事的に支援)との内戦が継続した。国際社会の仲介により和平努力が続けられたが、政府とUNITAの関係は不安定な状態が続いた。
(2)2002年4月4日、政府軍とUNITA軍との間で、停戦合意に関する覚書が署名され、独立以来27年に亘る内戦は、事実上終結した。その後は、反政府勢力の武装解除・動員解除も進み、国民和解、国家再建のプロセスが進展している。
(3)2008年9月、内戦終了後初の国政選挙として、史上2度目の国会議員選挙が16年ぶりに実施され、与党MPLAが圧倒的勝利をおさめた。
(4)2010年2月、新憲法が公布され、国会による大統領の間接選挙制や副大統領制(首相は廃止)が導入された。
外交・国防
1.外交基本方針
軍事面及び外交面では東西冷戦時代には社会主義諸国と緊密な関係にあったが、冷戦後は、経済面での結び付きが従来強かった西側諸国への傾斜を強めている。ポルトガル語諸国共同体(1996年7月17日創設)加盟国。南部アフリカ開発共同体(SADC)加盟国。中部アフリカ諸国経済共同体(ECCAS)加盟国。2003年より国連安保理非常任理事国を務めた(2年間)。
2.軍事力
(1)予算 24億3000万ドル
(2)兵役 徴兵制
(3)兵力 117,000人(陸軍100,000人、海軍1,000人、空軍6,000人、準軍事的組織10,000人)(ミリタリーバランス2010)
経済(単位 米ドル)
1.主要産業
(鉱)石油、ダイヤモンド
(農)とうもろこし、フェイジョン豆、砂糖、コーヒー、サイザル麻
2.GNI(国民所得)
593億ドル(2009年:世銀)
3.一人当たりGNI
3,490ドル(2009年:世銀)
4.経済成長率
0.24%(2009年:世銀)
5.物価上昇率
13.73%(2009年:世銀)
6.失業率
N.A.
7.総貿易額(2009年:世銀)
(1)輸出 343億ドル
(2)輸入 282億ドル
8.主要貿易品目
(1)輸出 石油、ダイヤモンド、石油製品
(2)輸入 消費財、資本財、生産財
9.主要貿易相手国(2009年:EIU)
(1)輸出 中国(33.9%)、米(24.5%)、仏(8.3%)、ブラジル(6.0%)
(2)輸入 ポルトガル(18.0%)、中国(16.8%)、ブラジル(11.0%)、米(8.2%)
10.通貨
クワンザ(KZ)
11.為替レート
1米ドル=約92クワンザ(2010年11月現在)
12.経済概況
1975年独立以来の長期にわたる内戦により経済は極度に疲弊したが、石油、ダイヤモンド等の鉱物資源に恵まれている他、農業、漁業等の潜在能力も高く、高い経済成長率を維持している(2009年は世界経済危機により鈍化)。特に石油については、ナイジェリアに並ぶサブサハラアフリカ最大の産油国であり、当面は石油に依存した経済発展が続くと見られる。なお、2007年1月には石油輸出国機構(OPEC)に加盟し、2009年は議長国を務めた。一方、アンゴラ政府は石油依存型経済からの脱却を図るため、農林水産業、製造業の振興等の産業多角化も図っている。
経済協力(単位 億円)
1.日本の援助実績
(1)有償資金協力(2008年まで、ENベース)なし
(2)無償資金協力(2008年まで、ENベース)341.93億円
(3)技術協力(2008年まで、JICAベース) 34.02億円
2.主要援助国(2007年DAC、支出純額、単位:百万ドル)
(1)米(39.63) (2)日本(23.10) (3)ノルウェー(21.41) (4)ポルトガル(19.13) (5)スペイン(17.62)
二国間関係
1.政治関係
1976年2月20日 アンゴラ人民共和国を承認
1976年9月9日 外交関係を樹立
1993年12月20日 在インド、アンゴラ大使信任状捧呈(初代大使)
2000年11月24日 在京アンゴラ大使館開設
2005年1月1日 在アンゴラ日本国大使館(実館)開設
2.経済関係
日本の対アンゴラ貿易
- (1)貿易額(2009年:貿易統計)
- 輸出 約166.41億円
輸入 約22.50億円 - (2)主要品目
- 輸出 車輌、鉄鋼製品、機械類
輸入 原油
3.文化関係
(1)文化無償 なし
(2)文化協定 なし
4.在留邦人数
48人(2010年10月現在)
5.在日当該国人数
28人(2010年3月末現在)
6.要人往来
(1)往(1978年以降)
年月 | 要人名 |
---|---|
1978年2月 | 開発輸入調査国(団長:村田三井物産顧問) |
1987年11月 | 独立記念式典参加政府ミッション(団長:外務省課長) |
1989年10月 | 黒柳徹子UNICEF親善大使 |
1994年9月 | 村上正邦参議院議員、加藤紀文参議院議員、矢野哲朗参議院議員 |
1998年11月 | 矢野哲朗参議院議員 |
2000年1月 | 矢野哲朗参議院外交防衛委員長 |
2001年8月 | 矢野哲朗参議院議員 |
2002年8月 | 川口順子外務大臣 |
2002年9月 | 矢野哲朗参議院議員 |
2003年3月 | 矢野哲朗外務副大臣 |
2004年5月 | 矢野哲朗参議院議員 |
2005年11月 | 日・AU友好議連(矢野哲朗議員、小渕優子議員、山内俊夫議員、河合常則議員、水落敏栄議員、山本順三議員、秋元司議員) |
2007年11月 | 黒柳徹子UNICEF親善大使 |
2008年1月 | 矢野哲朗参議院議員 |
2010年8月 | 藤村修外務副大臣、高橋千秋経産大臣政務官(南部アフリカ貿易・投資促進官民合同ミッション) |
(2)来(1978年以降)
年月 | 要人名 |
---|---|
1978年6月 | カルバーリョ国立銀行総裁 |
1980年1-2月 | ソブリーニョ輸入公社総裁 |
1988年8月 | カデテ外務次官 |
1989年2月 | ヴァン・ドゥーネン外相(大喪の礼参列) |
1991年8月 | ヴァン・ドゥーネン外相(三極会議出席) |
1992年3月 | ヴァン・ドゥーネン外相 |
1993年6月 | ディアス商業観光大臣 |
1993年10月 | カデテ大使(TICAD I) |
1995年4月 | モコ首相、デ・モウラ外務大臣、アシス石油大臣、フエイジョ官房長官(非公式訪日招待) |
1995年10月 | ディアス地質鉱業大臣、ジャルディン漁業大臣(日・アンゴラ友好議連招待) |
1998年10月 | コスタ・ネット行政・雇用・社会保障大臣(TICAD II) |
1999年11-12月 | ヴァン・ドゥーネン大統領府官房長官 |
2000年12月 | ヴァン・ドゥーネン官房長官 |
2001年1月 | ドス・サントス大統領夫妻(公式実務訪問)、ミランダ外務大臣、シルヴァ公共事業都市計画大臣、ブランダン運輸大臣、オッシ商業大臣、ヴァン・ドゥーネン官房長官 |
2001年9月 | ヴァレンティン観光大臣 |
2001年12月 | ミランダ外相(TICAD閣僚レベル会合) |
2002年10月 | オッシ商業大臣(「SADC」展) |
2003年8月 | モライス大蔵大臣 |
2003年9月 | アギナルド・ジャイメ経済担当副首相(TICAD III) |
2004年11月 | ロウレンソ企画大臣(TICADアジア・アフリカ貿易投資会議) |
2005年1月 | ヴァン・ドゥーネン内務大臣 |
2005年8月 | ミランダ外相(外務省賓客) |
2005年9月 | ディアス・ドス・サントス首相(博覧会賓客) |
2007年5月 | ブランダォン運輸大臣 |
2007年6月 | ダヴィッド産業大臣 |
2007年10月 | ンガンダジーナ科学技術大臣(STSフォーラム) |
2008年5月 | ディアス・ドス・サントス首相(TICAD IV) |
2010年6月 | テッタ科学技術長官(世界大学総長会議) |
2010年10月 | ジャルディン環境大臣(COP10) |
2011年2月 | シコティ外務大臣(外務省賓客) |
7.二国間条約・取極
なし
8.外交使節
(1)アンゴラ共和国駐箚日本国大使
越川和彦特命全権大使(2008年10月7日着任、11月13日信任状捧呈)
(2)本邦駐箚アンゴラ共和国大使
ミゲル・ボンバルダ・ダ・クルース臨時代理大使