アンティグア・バーブーダ
(Antigua and Barbuda)
出典:外務省 各国・地域情勢(2011年6月現在)
一般事情
1.面積
442平方キロメートル(種子島とほぼ同じ)
2.人口
8.8万人(2009年 ECLAC)
3.首都
セントジョンズ
4.民族
アフリカ系(約9割)、混血、ヨーロッパ・アメリカ系、その他
5.言語
英語
6.宗教
キリスト教(英国国教会、プロテスタント、カトリック等)、その他
7.略史
年月 | 略史 |
---|---|
1493年 | コロンブスによりアンティグア「発見」 |
1632年 | アンティグアが英国植民地となる |
1666年 | バーブーダが英国植民地となる |
1667年 | アンティグアが英国領となる |
1860年 | アンティグアとバーブーダの統合 |
1951年 | 普通選挙導入 |
1956年 | 内閣制度の導入 |
1958年 | 英領西インド諸島連邦に加盟(同連邦は1962年解体) |
1967年 | 英国自治領 |
1981年 | 独立 |
政治体制・内政
1.政体
立憲君主制
2.元首
英国エリザベス女王2世
3.議会
二院制(上院17名、下院17名)
4.政府
(1)首相名 ボールドウィン・スペンサー
(2)外相名 首相が兼任
5.内政
(1)ヴェア・C・バードにより設立されたアンティグア労働党(ALp)が独立前の1956年から2004年3月の総選挙で敗北するまで長年にわたり政権を維持した。(1971年からの5年間を除く)。
(2)絶大な支持を背景に国政を担ってきたヴェア・バード前首相は、公金着服疑惑など政権に対する国民の不満の高まりを背景に政界を引退し、1993年9月に党首の座を引き継いだレスター・バード外相(前首相の第2子息)は、1994年3月の総選挙で勝利し首相に就任。1999年3月の総選挙においても1議席を増やし、安定多数を保った(1999年バード前首相逝去)。
(3)2004年3月、国会議員の任期満了に伴う総選挙が実施され、ボールドウィン・スペンサー率いる野党統一進歩党(Upp)が圧勝。この結果、親子二代続いたバードALp政権が野に下り、政権が交代することとなった。
(4)2009年3月、総選挙において与党統一進歩党が辛勝。スペンサー首相が首相に再任した。
外交・国防
1.外交基本方針
(1)親米・英の穏健外交路線。カリブ共同体(CARICOM)、東カリブ諸国機構(OECS)との関係重視。
(2)英連邦の一員であり、CARICOM、カリブ諸国連合(ACS)、OECS加盟国。
(3)中国・北朝鮮と外交関係を有する。
2.軍事力
東カリブ安全保障機構に加盟。1996年3月、OECS6ヵ国及びバルバドスの7ヵ国の間で地域安全保障システム(RSS)設立(本部:バルバドス)。
(1)予算 7.8百万米ドル
(2)兵役
(3)兵力 国防軍170人(陸軍125人、海軍45人)、予備軍75人
(2009年 ミリタリーバランス2010)
経済(単位 米ドル)
1.主要産業
観光業、建設業、軽工業(衣料品、アルコール、家電等)
2.GNI
1,065百万米ドル(2009年 世銀)
3.一人当たりGNI
12,130米ドル(2009年 世銀)
4.GDP成長率
−10.9%(2009年 ECLAC)
5.インフレ率
118.8%(2008年)、118.1%(2009年) (IMF指数 / 2000年 = 100)
6.失業率
未詳
7.総貿易額
(1)輸出 71.5百万ドル(2009年 ECLAC) (財、F.O.B.)
(2)輸入 589.4百万ドル(2009年 ECLAC) (財、F.O.B.)
8.主要貿易品目
(1)輸出 石油製品、機械、輸送機器、工業製品、食料・動物
(2)輸入 食料・動物、工業製品、輸送機器、加工製品、化学品、石油
9.主要貿易相手国(2009年 WTO)
(1)輸出 オランダ領アンティル、米、EU、バルバドス、ドミニカ国
(2)輸入 米、EU、日本、オランダ領アンティル、トリニダード・トバゴ
10.通貨
東カリブ・ドル(EC$)
11.為替レート
1米ドル=2.7EC$(固定相場制)
12.経済概況
経済は、観光等サービス産業を基幹としているが、1990年代に製造業が伸び悩む中、度重なるハリケーンの被害により農業、輸送、観光等が影響を受け、成長率が低下するとともに財政が圧迫された。また、2001年9月の米国同時多発テロ事件は、米国からの観光客に大きく依存している観光業に打撃を与え、2002年のGDP成長率は0%となった。
現在は、観光業を外貨獲得、雇用創出等の観点から最重要産業と位置づけつつ、オフショア・ビジネス振興による産業の多様化を図っている。2008年の経済は、GDPの約半分を占める観光業が治安事案の発生等により打撃を受け、また世界的な経済危機により痛手を負った。その影響は2009年も続き、2010年にIMF財政再建支援が認められた。2007年11月にCARICOM単一市場(CSM)の実施を開始。
経済協力
1.日本の援助実績(累計)
(1)有償資金協力(2008年度まで、交換公文ベース) なし
(2)無償資金協力(2008年度まで、交換公文ベース) 38.62億円
(3)技術協力実績(2007年度まで、JICAベース) 5.32億円
2.主要援助国(2008年)
(1)カナダ (2)日本 オーストリア (4)ギリシャ (5)フランス (OECD/DAC)
二国間関係
1.政治関係
1981年11月1日の独立後、日本は同月6日これを承認。
1982年10月4日外交関係樹立。1984年より日本側は在トリニダード・トバゴ大使館が同国を兼轄。
アンティグア・バーブーダは、1997年7月、駐日大使(ノンレジデント)を任命。1997年5月駐日名誉領事館を設置。
2.経済関係
(1)対日貿易(2009年 JETRO貿易統計)
- (イ)貿易額
- 輸出 14百万円
輸入 12億円 - (ロ)主要品目
- 輸出 ぶどう(乾燥)、その他の機械(固有の機能を有するもの)
輸入 自動車
(2)日本からの直接投資
未詳
3.文化関係
日本文化紹介派遣(凧・独楽デモンストレーション、2000年)
4.在留邦人数
4名(2009年10月)
5.在日当該国人数
10人(2009年12月)
6.要人往来
(1)往
年月 | 要人名 |
---|---|
2006年6月 | 木村恭之農水大臣政務官 |
2008年6月 | 木村仁外務副大臣 |
(2)来
年月 | 略史 |
---|---|
2000年11月 | ハンフリーズ貿易・商業・消費者問題相(日・カリブ閣僚レベル会合) |
2002年 | ガストン・ブラウン計画相(ジェトロ主催「カリブ展」) |
2003年5月 | バード農業・国土・漁業大臣 |
2004年6月 | コート財務大臣 |
2006年5-6月 | スペンサー首相、ラベル観光・航空大臣、メサイヤ農業担当国務大臣 |
2007年2月 | メサイヤ農業担当国務大臣 |
2008年4月 | メサイヤ農業担当国務大臣 |
2010年9月 | リバプール駐日大使(本国常駐)(第2回日・カリコム外相会議) |
7.二国間条約・取極
なし