バルバドス
(Barbados)
出典:外務省 各国・地域情勢(2011年6月現在)
一般事情
1.面積
431平方キロメートル(種子島とほぼ同じ)
2.人口
25.6万人(2009年 ECLAC)
3.首都
ブリッジタウン
4.民族
アフリカ系(約9割)、ヨーロッパ系、混血、インド系、その他
5.言語
英語
6.宗教
キリスト教(英国国教会、プロテスタント、カトリック)、その他
7.略史
年月 | 略史 |
---|---|
1627年 | 英国植民地 |
1652年 | 英国直轄領 |
1951年 | 普通選挙制施行 |
1961年 | 英国自治領 |
1966年 | 独立 |
政治体制・内政
1.政体
立憲君主制
2.元首
女王エリザベス2世
3.議会
二院制(上院21名、下院30名)
4.政府
(1)首相名 フローンデル・スチュワート
(2)外相名 マキシーン・マックリーン
5.内政
(1)1991年1月の総選挙の結果、民主労働党(DLP)が勝利し、サンディフォード首相が再任されたが、経済不振のため、野党、経済界等より政府の経済政策への批判が強まった。1994年に入り、首相の経済運営、政治姿勢を不満とする閣僚のあいつぐ辞任等により、国会が解散した。また、同年9月に総選挙が実施され、野党バルバドス労働党(BLP)が下院28議席中19議席を獲得して、政権の座に返り咲き、アーサー党首が首相に就任した。好調な経済を背景に、1998年当初より早期選挙の憶測があったが、1999年1月、任期を約8ヶ月残し、総選挙が実施され、与党BLPが28議席中26議席を獲得し圧勝をおさめ、第二次アーサー政権が発足した。2003年5月、前倒し総選挙の結果、BLPが30議席中23議席を獲得して圧勝、第3次アーサー政権が発足した。
(2)2008年1月の総選挙において、DLPが30議席中20議席を獲得し、トンプソン政権が発足した。2010年10月、トンプソン首相が逝去し、スチュワート副首相が首相に就任した。
外交・国防
1.外交基本方針
(1)米との関係を最優先。英国を中心に欧州諸国とも友好関係維持。
(2)カリブ共同体(CARICOM)域内国との協調。
(3)キューバ・中国・韓国・北朝鮮とも国交を有する。
2.軍事力
1996年3月、東カリブ諸国機構(OECS)6ヵ国との間に地域安全保障システム(RSS)設立。
(1)予算 32.5百万米ドル
(2)兵役 志願制
(3)兵力 610人(陸軍500人 海軍110人)、予備軍430人
(2009年 ミリタリーバランス2010)
経済(単位 米ドル)
1.主要産業
観光業、農業(砂糖)、軽工業、輸出用組立部品
2.GDP
3,538百万米ドル(2009年 ECLAC)
3.一人当たりGNP
13,820米ドル(2009年 ECLAC)
4.GDP成長率
−3.6%(2009年 ECLAC)
5.インフレ率
4.0%(2007年)、8.1%(2008年)、3.6%(2009年) (消費者物価比、世銀)
6.失業率
10.0%(2009年 ECLAC)
7.総貿易額
(1)輸出 379百万ドル(2009年 ECLAC)
(2)輸入 1,295百万ドル(2009年 ECLAC)
8.主要貿易品目
(1)輸出 砂糖及び製糖、蒸留酒、食料品、化学品、電気部品
(2)輸入 機械、食料、建設資材、化学品、燃料、電気部品
9.主要貿易相手国(2009年 WTO)
(1)輸出 米国、EU、トリニダード・トバゴ、セントルシア、ジャマイカ
(2)輸入 米国、トリニダード・トバゴ、EU、中国、カナダ
10.通貨
バルバドス・ドル(BD.$)
11.為替レート
1米ドル=2.BD.$(固定相場制)
12.経済概況
観光産業を中心とする経済構造。
1960、1970年代は観光、製造業の伸びを主因として、高い成長率を維持したが、1980年代に入り成長が鈍化し、1990年代に入ると、深刻な経済停滞を招いた。これを受けて政府が民営化、公務員削減等の構造調整策を実施したことにより、1992年には失業率が20%を超えたものの、1993年以降は、観光、製造業の回復、建設業の伸びを主因として、2000年までプラス成長を維持した。しかし、2001年のGDP成長率は米国同時多発テロ事件により観光業が打撃を受け、マイナスとなった。その後、政府により国内製造業、農業の保護及び観光、金融セクターの活性化などの政策が実施され、2002年以降は再びプラス成長に転じた。2006年1月にCARICOM単一市場(CSM)の実施を開始した。2008年以降、世界的経済不況により観光収入が減少したほか、製糖業が落ち込み、経済不況が悪化。
経済協力
1.日本の援助実績(累計)
(1)有償資金協力(2008年度まで、交換公文ベース) なし
(2)無償資金協力(2008年度まで、交換公文ベース) なし
(3)技術協力実績(2007年度まで、JICAベース) 9.84億円
2.主要援助国(2007年)
(1)カナダ (2)U.K. (3)米国 (4)日本 (5)フランス (OECD/DAC)
二国間関係
1.政治関係
1966年11月30日の独立と同時に、日本はこれを承認。1967年9月27日外交関係開設(我が方は在ベネズエラ大使館が兼轄)。1980年2月より在トリニダード・トバゴ大使館が兼轄。日本は在ブリッジタウン名誉総領事を任命している。バルバドスは駐日大使館未設置であるが、駐日大使(ノンレジデント)としてローリー外務次官が任命され、同次官は1998年11月、信任状を捧呈した。2007年11月、クラーク駐日大使(ノンレジデント)が信任状を捧呈した。
2.経済関係
(1)対日貿易 (2009年 JETRO貿易統計)
- (イ)貿易額
- 対日輸出 0.05億円
対日輸入 28.72億円 - (ロ)主要品目
- 対日輸出 光学精密機器、ラム等蒸留酒
対日輸入 自動車、自動車部品
(2)日本からの直接投資(許可・届出額)
- 2005年度までの累計 53億円(5件)
3.文化関係
1989年10月 日本舞踊公演(国際交流基金事業)
1990年 日本カレンダー展
1991年9月 邦楽公演
1993年11月 生花デモンストレーション
1996年11月 邦楽公演
1997年9月 江崎玲於奈筑波大学長による講演
2000年8月 江戸凧、独楽ワークショップ
2004年11月 和太鼓公演
2007年11月 古武道デモンストレーション(外交樹立40周年記念行事)
4.在留邦人数
6人(2009年10月)
5.在日当該国人数
64人(2009年12月)
6.要人往来
(1)往(1989年以降)
年月 | 要人名 |
---|---|
1989年 | 山下徳夫衆議院議員 |
2008年6月 | 木村仁外務副大臣 |
(2)来(1971年以降)
年月 | 要人名 |
---|---|
1971年 | バロウ首相 |
1983年 | セント・ジョン通産大臣 |
1985年 | アダムス首相 |
1986年 | ヘインズ大蔵大臣 |
1988年 | サンディフォード首相 |
1989年 | サンディフォード首相 |
1990年5月 | サンディフォード首相 |
1990年11月 | グリーブス副首相(即位の礼) |
1991年4月 | サンディフォード首相 |
1993年11月 | ティト外務大臣(英連邦ミッション) |
1994年9月 | ゴッダード外務担当国務大臣(ITU京都会議) |
1997年11月 | トンプソン保健大臣(COP3京都会議) |
1999年8-9月 | カミンス・バルバドス博物館・歴史協会会長(文化人招聘) |
2000年11月 | ミラー副首相兼外務・外国貿易大臣(第1回日・カリコム外相会議) |
2004年2月 | ミラー外務兼貿易大臣(英連邦貿易担当大臣ミッション) |
2005年4月 | ミラー外務兼貿易大臣(IDB総会出席)、バーカー財務省政務官(IDB総会出席) |
2005年8月 | シモンズ外交貿易担当国務大臣 |
2009年11月 | ボイス財務・投資・通信・エネルギー担当国務大臣 |
2010年9月 | マクリーン外務・外国貿易大臣(第2回日・カリコム外相会議) |
7.二国間条約・取極
1986年 査証相互免除取極