ブルキナファソ
(Burkina Faso)

出典:外務省 各国・地域情勢(2011年6月現在)

一般事情

<サハラ砂漠の南に位置する内陸国>

1.面積

274,200平方キロメートル(日本の約70%)

2.人口

1,580万人(2009年、UNFPA)

3.首都

ワガドゥグー(Ouagadougou)

4.民族

モシ族、グルマンチェ族、ヤルセ族、グルーシ族、ボボ族等

5.言語

フランス語(公用語)、モシ語、ディウラ語、グルマンチェ語

6.宗教

伝統的宗教57%、イスラム教31%、キリスト教12%

7.略史

年月 略史
11〜13世紀 モシ族の王国
1904年 仏領西アフリカ連邦
1960年8月 独立宣言
1966年1月 軍事クーデター
1980年11月 軍事クーデター
1982年11月 軍事クーデター
1983年8月 軍事クーデター
1984年8月 国名変更(上ヴォルタからブルキナファソへ)
1987年10月 軍事クーデター、コンパオレ大尉政権
1990年10月 マルクス・レーニン主義放棄
1991年6月 新憲法国民投票実施、採択
1991年12月 大統領直接選挙によりコンパオレが選出
1992年5月 国民議会選挙実施
1997年5月 国民議会選挙実施、与党が圧勝
1998年11月 大統領選挙(コンパオレ大統領再選)
2000年11月 内閣改造
2002年5月 国民議会選挙実施、6月内閣改造
2005年11月 大統領選挙(コンパオレ大統領再選)
2007年5月 国民議会選挙実施、6月内閣改造
2008年3月 内閣改造
2008年9月 内閣改造
2010年11月 大統領選挙(コンパオレ大統領再選)
2011年4月 内閣改造

政治体制・内政

1.政体

共和制

2.元首

ブレーズ・コンパオレ(Blaise COMPAORE)大統領(任期5年、次回選挙は2010年)

3.議会

国民議会(111議席)

4.政府

(2008年9月内閣)

(1)首相 リュック・アドルフ・ティアオ(Luc Adolphe TIAO)

(2)国務大臣・外務・域内協力大臣 ジブリル・イペネ・バソレ(Djibril Yipènè BASSOLÉ)

5.内政

 1987年10月15日、コンパオレ大尉(当時法相)は、サンカラ大統領(当時)が独裁的且つ行き過ぎた社会主義路線をとっているとして同政権をクーデターにより打倒、人民戦線を設置し、人民戦線議長(国家元首)に就任。1990年10月従来のマルクス・レーニン主義を放棄。1991年6月新憲法を採択。同年12月大統領選でコンパオレ大統領選出。1992年5月複数政党制に基づく国民議会選挙を実施。与党が7割を超える議席を確保し、政権の安定性を確立。1998年11月大統領選でコンパオレ大統領再選。同年12月の野党系ジャーナリストの死を巡る政治危機では、野党メンバーを含めた内閣改造により事態の収拾を図った。2002年の国民議会選挙でも単独過半数を獲得し、概ね安定的な政権運営が継続。2005年、2010年の大統領選挙でもそれぞれ圧倒的な得票率で再選。

外交・国防

1.外交基本方針

 非同盟路線の堅持、自由、独立、主権のために闘うあらゆる民族、国民、国家との連帯ならびに社会経済体制を異にするあらゆる国家との平和共存を掲げ、自国経済発展の鍵となる旧宗主国のフランスを始め諸ドナーとの良好な関係の維持・発展に引き続き努めている。トーゴの民主化支援やニジェールのトアレグ問題解決支援に見られるように地域の安定にも尽力。2004年にはAU特別首脳会議、仏語圏諸国首脳会議を開催する等多角的外交イニシアティブを発揮。1994年2月台湾と外交関係を回復。

2.軍事力(2007年)

(1)予算 1億100万ドル

(2)兵役 志願制

(3)兵力 10,800人(陸軍6,400人、空軍200人、憲兵隊4,200人)

経済

1.主要産業

農業(粟、とうもろこし、タロイモ、綿及び牧畜)

2.GNI

72.8億米ドル(2008年 世銀)

3.一人当たりGNI

480米ドル(2008年 世銀)

4.経済成長率

4.5%(2008年 世銀)

5.物価上昇率

5.1%(2008年 世銀)

6.失業率

N/A

7.総貿易額(2009年 EIU)

(1)輸出 705百万ドル

(2)輸入 1,258百万ドル

8.主要貿易品目(2006年 EIU)

(1)輸出 綿花、金、シアバター

(2)輸入 資本財、石油製品、食料品

9.主要貿易相手国(2008年 EIU)

(1)輸出 シンガポール、中国、ベルギー

(2)輸入 コートジボワール、仏、トーゴ

10.通貨

CFAフラン

11.為替レート

655.957CFAフラン=1ユーロ(固定レート)

12.経済概況

 GDPの35%、労働人口の多数を農業が占めている。1980年代半ばまでは、比較的良好な経済パフオーマンスを見せていた。1984年のサンカラ政権成立後、社会主義経済体制下で、公共部門の拡大、公共支出・投資の拡大などが実施された。1987年の軍事クーデター以降、世銀・IMF等からの支援も開始され、1991年に最初の構造調整計画が開始。以降、政府は財政不均衡や国際収支の是正、民間部門の強化等各種政策を実施。1994年のCFAフランの切り下げ後もその衝撃を吸収するのに成功。西アフリカ諸国の中で比較的良好なパフォーマンスを見せている。
 2000年にはサブサハラで2番目にPRSP(貧困削減戦略文書)を策定。ブルキナファソによる経済改革、民主化努力は、世銀、IMF等を含む諸パートナーからも高く評価されている。

13.対外債務

11億ドル(2006年 EIU)

経済協力

1.日本の援助実績

(1)有償資金協力(2009年度まで、EN(交換公文)ベース)0

(2)無償資金協力(2009年度まで、ENベース)339.23億円

(3)技術協力実績(2009年度まで、JICAベース88.82億円

2.主要援助国(2008年、単位百万ドル)

(1)仏(142.0) (2)オランダ(88.9) (3)独(44.9) (4)デンマーク(44.4) (5)カナダ(29.9)(日本21.0)

二国間関係

<長年にわたり良好な二国間関係>

1.政治関係

 日本は、1960年の上ヴォルタ共和国(旧国名)独立と同時に同国を承認。1962年に仏語圏アフリカ諸国のうちで、初めて東京に大使館(実館)を設置したが、1967年に、緊縮財政措置を理由として閉館した。以後在中国(北京)大使館がわが国を兼轄していたが、1994年2月台湾との外交関係回復に伴い同大使館を閉鎖。同年10月、東京に大使館(実館)を再び開設した。

日本側公館: 在ブルキナファソ大使館(2009年1月開館)

先方公館: 在日大使館(1994年5月に再開)ウエドラオゴ臨時代理大使

2.経済関係 (対日貿易)

(1)貿易額(2008年)

対日輸出 3,048.11百万円
対日輸入 1,696.35百万円

(2)主要品目

輸出 採油用種(ごま)、実綿・繰綿等
輸入 ダンプカー、再輸出品等

3.文化関係

文化無償協力により、1985年度視聴覚機材、1995年度柔道器材の供与を実施。

4.在留邦人数

127人(2009年10月現在)

5.在日当該国人数

21人(2009年末現在)

6.要人往来

(1)往(1982年以降)

年月 要人名
1982年9月 稲垣実男(衆)議員
2001年9月 瓦力、額賀福志郎、茂木敏充、望月義夫、日野市朗、伊藤忠治、上田勇(衆)議員、 日出英輔、続訓弘、大門実紀史(参)議員
2004年1月 田中和徳外務大臣政務官
2006年7月 日・AU友好議員連盟(三原朝彦、三ッ矢憲生、西村明宏、伊藤忠彦(衆)議員)
2007年12月 宇野治外務大臣政務官

(2)来(1974年以降)

年月 要人名
1974年4月 フィリップ・ウェドラオゴ大統領特使
1977年10月 マハムドウ・ウェドラオゴ公共事業大臣
1978年10月 カルググ外務大臣(外賓)
1979年5月 マハムドウ・ウェドラオゴ公共事業大臣
1985年3月 バロ財務大臣
1988年5月 ゾンゴ経済開発大臣
1989年2月 パルム対外関係大臣(大喪の礼)
1989年9月 コンパオレ人民戦線議長(非公式)
1990年11月 ヴォクマ対外関係相(即位の礼)
1993年10月 コンパオレ大統領(TICAD(アフリカ開発会議))、ロック・コボール国務大臣(アフリカ開発会議)、ジャック・サワドゴ計画担当大臣(アフリカ開発会議)
1994年3月 サノン対外関係相
1995年12月 コンパオレ大統領訪日(非公式)
1998年3月 サヌー外務省国際協力総局長(元文化大臣:中堅)
1998年10月 コンパオレ大統領(TICAD II(第2回アフリカ開発会議))、アブラッセ・ウエドラオゴ外務大臣(TICAD II)
2000年12月 ユスフ・ウェドラオゴ国務大臣兼外務大臣(外賓)
2001年12月 ジャンバティスト・コンパオレ財政・予算担当閣外相、(TICAD閣僚レベル会合)
2003年3月 ディアロ農業相(水フォーラム)
2003年9月 コンパオレ大統領(TICAD III(第3回アフリカ開発会議))、ウエドラオゴ外務大臣(外賓)
2005年6月 ウエドラオゴ外務大臣(愛・地球博賓客)
2008年5月 コンパオレ大統領(TICAD IV(第4回アフリカ開発会議))、バソレ外務・域内協力大臣(TICAD IV)
2011年1月 クリスチャン・カボレ国民会議議長(オピニオンリーダー招待)
2011年2月 バリ大統領府投資評議会議長(21世紀パートナーシップ促進招へい)
2011年3月 クリディアティ・ワガドゥグ大学学長(オピニオンリーダー招待)

7.二国間条約・取極

青年海外協力隊派遣取極締結(1998年10月6日)