カーボヴェルデ共和国
(Republic of Cape Verde)

出典:外務省 各国・地域情勢(2011年7月現在)

一般事情

<大西洋上に浮かぶ小群島国家>

1.面積

4,033平方キロメートル(日本の滋賀県程度)

2.人口

50.6万人(2009年、EIU)

3.首都

プライア

4.民族

ポルトガル人とアフリカ人の混血が約70%。

5.言語

ポルトガル語(公用語)、クレオール語

6.宗教

キリスト教(カトリック)

7.国祭日

7月5日(独立記念日)

8.略史

年月 略史
15世紀頃 ポルトガル船来航(当時は無人の群島)
1963年 ポルトガルの海外州となる
1975年7月 ポルトガルより独立
1985年12月 総選挙(ペレイラ大統領3選)
1990年9月 憲法改正(複数政党制への移行)
1991年2月 大統領選挙(モンテイロ大統領選出)
1996年2月 大統領選挙(モンテイロ大統領再選)
2001年2月 大統領選挙(ピレス大統領選出)
2006年2月 大統領選挙(ピレス大統領再選)

政治体制・内政

1.政体

共和制

2.元首

ペドロ・ヴェロナ・ロドリゲス・ピレス(Pedro Verona Rodrigues PIRES)大統領

3.議会

一院制(国民議会72議席、任期5年)

4.政府

(1)首相 ジョゼ・マリア・ネーヴェス(Jose Maria NEVES)

(2)外務大臣 ジョルジョ・アバルベロ・ダ・シルバ・ボルジェス(Jorge Abalbero da Silva BORGES)

5.内政

 独立(1975年)以来、カーボヴェルデ独立アフリカ党(PAICV)による一党政治が安定して継続されてきたが、政府が国家建設(行政機構の確立)の基礎が完了したと判断したこと、内外の情勢を考慮した結果、1990年9月、複数政党制が導入された。1991年1月、複数政党制の下で初めての国民議会議員選挙が行われ、新興政党「民主主義のための運動(MPD)」が勝利、同年2月の大統領選挙でモンテイロ新大統領が選出された。1995年12月の国民議会選挙においても、与党(MPD)が大勝、1996年2月の大統領選でモンテイロ大統領が再選された。
 しかし、2001年1月の国民議会選挙においてはPAICVが勝利を収め、また、同年2月の大統領選挙ではピレスPAICV候補が当選。1991年以降野党の座にあったPAICVが完全に与党の座に返り咲き、2006年の大統領選挙でもピレス大統領は再選、同国史上最年少でネーヴィス首相が就任。
 2011年2月には国民議会選挙が実施され、ネーヴィス首相が再任。2011年8月には大統領選挙が予定されている。

外交・国防

1.外交基本方針

 対外的には、非同盟・国際協調外交を推進。1977年にはロメ協定に加入。AU、ECOWAS、CILSS(サヘル諸国旱魃対策委員会)など、アフリカの地域機構への参加・協調を重視。

2.軍事力(ミリタリー・バランス2008年版)

(1)予算 840万ドル(2007年)

(2)兵役 選抜徴兵制

(3)兵力 1,200人(陸軍1,000人、空軍100人、海上保安隊100人)

経済

<資源小国として経済建設に尽力>

1.主要産業

農業(バナナ、サトウキビ)
漁業(マグロ、ロブスター)

2.GNI

15.2億ドル(2009年、世銀)

3.一人当たりGNI

3,010ドル(2009年、世銀)

4.経済成長率

2.8%(2008年、世銀)

5.物価上昇率

3.8%(2009年、世銀)

6.失業率

N.A

7.総貿易額

(1)輸出 9,830万ドル(2010年、EIU)

(2)輸入 7億8,980万ドル(2010年、EIU)

8.主要貿易品目(2008年)

(1)輸出 燃料、魚・甲殻類、衣料、靴

(2)輸入 消費財、中間財、資本財、石油

9.主要貿易相手国(2009年)

(1)輸出 スペイン、ポルトガル、モロッコ、ドイツ

(2)輸入 ポルトガル、オランダ、スペイン、ブラジル

10.通貨

カーボヴェルデ・エスクード

11.為替レート

1ユーロ=110.265カーボヴェルデ・エスクード(固定レート)

12.対外債務残高

7億723万ドル(2009年、世銀)

13.経済概況

 安定した政治と自由経済とが相まって、順調な経済成長を達成。政府の主要経済政策として、国家債務削減による財政改善、成長産業への優遇税制導入、マクロ経済安定、海外直接投資の呼び込み、社会サービスの向上を目指している。2007年末に後発開発途上国(LDC)から卒業し、中所得国への円滑な移行に向けた取組を実施中。 2008年7月にWTO加盟。

経済協力

2007年末にLDCから卒業したことをうけ、原則として円借款及び技術協力を中心とするが、引き続き貧困対策に資する無償資金協力を実施。

1.日本の援助実績(単位:億円)

(1)有償資金協力(2009年度まで、E/N(交換公文)ベース) 44.68

(2)無償資金協力(2009年度まで、E/Nベース) 152.08

(3)技術協力実績(2009年度まで、JICAベース) 20.26

2.主要援助国(2008年:単位:百万ドル)

(1)ポルトガル(62.43) (2)米(23.80) (3)西(20.22) (4)ルクセンブルク(19.44) (5)オランダ(11.67)

二国間関係

1.政治関係

 1975年7月、日本はカーボヴェルデを承認。双方とも実館は開設しておらず、日本側は在セネガル大使館が兼轄。
 人的・経済的交流は未だ小さいが、経済協力を通じて両国関係は概ね良好。

2.経済関係

(1)対日貿易(2010年)

(イ)貿易
対日輸出 38万円
対日輸入 6億7,745万円
(ロ)主要品目
輸出 革製履物
輸入 自動車

(2)進出企業 1社(2011年4月)

3.文化関係

 首都プライアの市民映画劇場へ35ミリ映写機等を寄贈(1989年)、ヴァヴァ・ドゥアルテ競技場に対するスポーツ器材購入支援(2000年)

4.在留邦人数

6人(2011年4月現在)

5.在日当該国人数

1人(2007年12月現在)

6.要人往来

(1)往

年月 要人名
2006年8月 杉浦法務大臣

(2)来

年月 要人名
1988年8月 ブリト計画協力担当大臣
1989年2月 ダ・ルス外務大臣(大喪の礼)
1990年11月 ダ・ルス外務大臣(即位の礼)
1991年9月 セメドー漁業長官
1993年10月 ヴェイガ経済調整大臣(第1回アフリカ開発会議(TICAD))
1997年11月 ジェジュス外務長官
1998年10月 ジェジュス外務・共同体大臣(TICAD II)
2001年12月 ファティマ・ヴェイガ外務担当閣外大臣(TICAD閣僚レベル会合)
2002年11月 ソウザ・インフラ運輸大臣(非公式)
2003年3月 ヌヴェス環境・農業・漁業大臣(世界水フォーラム)
2003年9月 バルボザ外務・協力・共同体省事務次官(TICAD III)
2005年1月 モリシオ国防・国会大臣(国連防災世界会議)
2008年3月 ブリト経済・成長・競争力大臣
2008年5月 ピレス大統領、デュアルテ財務・公共行政大臣(TICAD IV)

7.二国間条約・取極

技術協力協定(2006年9月)