クック諸島
(Cook Islands)
出典:外務省 各国・地域情勢(2011年3月現在)
一般事情
1.面積
約237平方キロメートル(鹿児島県徳之島とほぼ同じ)
ニュージーランドの北東約3,000キロメートル、フィジーとタヒチの間に位置し、15の島々より成る
2.人口
22,600人(2009年、クック諸島統計局)
3.首都
アバルア(ラロトンガ島)
4.民族
ポリネシア系(クック諸島マオリ族)91%、混血ポリネシア系4%
5.言語
クック諸島マオリ語、英語(共に公用語)
6.宗教
キリスト教97.8%(クック諸島教会派69%、ローマ・カトリック15%等)
7.略史
年月 | 略史 |
---|---|
1595年 | スペイン人メンダナが南太平洋航海中プカプカ島を確認。 |
1773年〜1777年 | 英国の探検家クックがこの地域の諸島に上陸し調査を行う |
1888年 | 英国属領 |
1901年 | ニュージーランド(NZ)属領 |
1965年 | NZとの自由連合。立法制定確立 |
政治体制・内政
1.政体
立憲君主制
2.元首
元首 エリザベス二世女王(英国女王)
女王名代 フレデリック・グッドウィン(Frederic Goodwin)
3.議会
一院制、議員数24名、任期4年
(2004年9月の総選挙に合わせて行われた住民投票により任期がこれまでの5年から短縮された)
4.政府
首相 ヘンリー・プナ(Hon. Henry Puna)
(司法長官、法務大臣、警察大臣等兼務)
外務・移民大臣 トム・マスターズ(Hon. Tom Masters)
(副首相、運輸大臣等兼務)
閣僚数は6名
5.内政
1999年の前回総選挙後誕生したウィリアムズ政権が不信任案により退陣した後、民主連合党(DAP)と同党から離党したジョージ党首が設立した新連合党(NAP)との連立政権の首相として民主連合党のマオアテ党首が首相を務めていた。2001年7月マオアテ首相失脚の噂が流れたが、その直後ジョージ副首相が罷免され、ウーントン外務・移民大臣が副首相に昇格した。2002年2月マオアテ首相への不信任案が可決され、同時にウーントン副首相兼外相が議会過半数の信任を得ているとする信任案も可決され、ウーントン新政権が発足した。2004年9月8日、任期満了に伴う総選挙が行われたが、開票結果に対する異議申し立て、党内の分裂等の混乱を経て、新党デモ・ツム党のマルライが首相に選任された。2010年11月に実施された総選挙では、野党クック諸島党が勝利し、プナ党首が首相に就任した。
外交・国防
1.基本方針
ニュージーランドとの自由連合関係維持。太平洋島嶼国(PIF加盟国・地域)との域内協力推進。多くの国際機関への参加を希望。
2.ニュージーランドとの関係
(1)貿易、経済協力(含財政援助)等依存度高い。
(2)自由連合関係。防衛等についてニュージーランドが責任を負う。1973年両首相間の書簡交換により、「自由連合」終了権利を確認。2001年の共同宣言において、クック諸島が主権独立国家として外交を行うことを表明。
3.国際機関等加盟状況
(1)域内機関 PIF、SPC、FFA、SPREP
(2)国際機関 ADB、WHO、FAO、ESCAP(準メンバー)、UNESCO、ICAO、WMO
経済
1.主要産業
農業、漁業(真珠養殖)、観光
2.GNI
193,106米ドル(2009年、UNdata)
3.一人当たりGNI
9,749米ドル(2009年、UNdata)
4.経済成長率
−0.3%(2008/2009年度実績、クック諸島政府)
5.物価上昇率
10.3%(2008/2009年度実績、クック諸島政府)
6.総貿易額
(1)輸出 4.4百万ニュージーランドドル(2009年、クック統計局)
(2)輸入 290.2百万ニュージーランドドル(2009年、クック統計局)
7.主要貿易品目
(1)輸出 魚類、真珠(2009年、クック統計局)
(2)輸入 燃料、機械・輸送設備、製造品、食料品(2009年、クック統計局)
8.主要貿易相手国
(1)輸出 日本、ニュージーランド、豪州(2009年、クック統計局)
(2)輸入 ニュージーランド、フィジー、豪州(2009年、クック統計局)
9.通貨
ニュージーランドドル(硬貨については、独自のものも有する)
10.経済概況
1990年代半ばの経済改革の観光業の不調により、マイナス成長に陥った経済であるが、1999年以降の観光業の回復、真珠養殖や漁業等の比較的新しい産業の育成により経済は急速に回復してきている。また、貿易収支の大幅な赤字の一方で、観光や送金を通じた収入により経常収支はプラス基調となっている。
経済協力
1.日本の援助
2008年度 | 2008年度までの累計 | |
---|---|---|
(1)有償資金協力 | なし | なし |
(2)無償資金協力 | なし | 0.50億円 |
(3)技術協力 | 0.01億円 | 7.77億円 |
2.主要援助国
(1)ニュージーランド(4.7)、(2)豪州(1.7)、(3)加(0.3)
(単位:百万米ドル、2007-2008年平均、DAC)
二国間関係
1.政治関係
日本は、2011年3月25日、クック諸島を国家として承認(在ニュージーランド大使館が管轄している)。
2.経済関係
(1)貿易額(2009年度、財務省貿易統計)
- クックへの輸出 0.5億円
- クックからの輸入 11億円
(2)日本からの直接投資
- 11件 99億円(平成元年〜16年度累計、財務省対外直接投資統計)
3.在留邦人数
3名(2011年3月現在)
4.在日クック諸島人数
不詳
5.要人往来
(1)往
年月 | 要人名 |
---|---|
1997年9月 | 高村外務政務次官(SPF域外国対話) |
1998年 | 堀元フィジー大使(政策対話ミッション) |
(2)来
年月 | 要人名 |
---|---|
1984年 | ジョージ外務大臣 |
1987年 | テイビス首相 |
1987年 | マオアテ副首相 |
1988年 | ロバティ首相 |
1989年 | ヘンリー首相 |
1991年 | アカルル副首相 |
1994年 | タイレア農業大臣(政労使トップリーダー招聘) |
1997年 | ヘンリー首相(ADB会議(福岡)) |
1997年 | ヘンリー首相(日・SPF首脳会議) |
1997年 | ヘンリー首相(1997年国連気候変動枠組条約第3回締約国会議) |
1998年 | ヘンリー首相(1998年南太平洋総合展) |
2000年 | マオアテ首相(第2回太平洋・島サミット)、ジョージ副首相(2000年APTサミット) |
2003年 | ウーントン首相(水フォーラム) |
2003年 | マオアテ副首相(第3回太平洋・島サミット) |
2006年 | ジム・マルライ首相(第4回太平洋・島サミット) |
2007年12月 | ヴァヴィア交通エネルギー大臣(第1回アジア・太平洋水サミット(於:大分)) |
2009年5月 | ジム・マルライ首相(第5回太平洋・島サミット) |