ガンビア共和国
(Republic of The Gambia)
出典:外務省 各国・地域情勢(2011年2月現在)
一般事情
<小説「ルーツ」のモデル国>
1.面積
11,300平方キロメートル(ほぼ岐阜県の面積)
2.人口
170万人(2009年:UNFPA)
3.首都
バンジュール(Banjul、人口約3万6千人)
4.民族グループ
マンディンゴ族、ウォロフ族、ジョラ族、セラフリ族
5.言語
英語(公用語)、マンディンゴ語、ウォロフ語等
6.宗教
イスラム教(80%)、キリスト教(10%)、伝統的宗教(10%)
7.国祭日
2月18日(独立記念日)
8.略史
年月 | 略史 |
---|---|
1965年2月 | 独立(旧宗主国・英国) |
1970年4月 | 共和国となる。ジャワラ大統領就任 |
1981年7月 | クーデター未遂事件 |
1982年2月 | 隣国セネガルとの間にセネガンビア国家連合設立 |
1987年3月 | 総選挙実施。大統領選挙(ジャワラ大統領再選) |
1989年9月 | セネガンビア国家連合解体 |
1992年4月 | 総選挙実施。大統領選挙(ジャワラ大統領再選) |
1994年7月 | 軍事クーデター発生(ジャワラ大統領セネガルへ亡命) |
1994年11月 | 準将校によるクーデター未遂発生 |
1995年1月 | サバリー副大統領、サデイブー内相によるクーデター未遂発生 |
1995年7月 | 台湾と外交関係樹立 |
1996年8月 | 改正憲法国民投票 |
1996年9月 | 大統領選挙(ジャメ大統領就任) |
1997年1月 | 国民議会選挙 |
2001年10月 | 大統領選挙(ジャメ大統領再選) |
2002年1月 | 国民議会選挙 |
2006年3月 | チャン軍参謀総長によるクーデター未遂発生 |
2006年9月 | 大統領選挙(ジャメ大統領再選) |
2007年1月 | 国民議会選挙 |
政治体制・内政
1.政体
共和制
2.元首
ヤヤ・ジャメ(Yahya A.J.J.Jammeh)大統領
3.議会
一院制(定数48名)
4.政府
(1)首相 首相職なし
(2)外務・国際協力・在外ガンビア人大臣 モモドゥー・タンガラ(Mamadou Tangara)
5.内政
1994年7月、ジャメ中尉を中心とするガンビア兵は、1970年に共和制への移行以来安定した内政により長期政権を維持してきたジャワラ大統領(当時)を無血クーデターで追放し、軍事政権を樹立。同中尉は大統領に就任した。新政権による2年間の民主化移行期間を経て、1996年9月の大統領選挙の実施によりジャメ候補が当選、さらに、1997年1月に国民議会選挙が実施され、国民議会の召集により民政移管を完了し、国際社会との関係を改善した。
ジャメ大統領は、2001年10月及び2006年9月の大統領選挙で続けて勝利し、現在三期目を務めている。また、2002年1月及び2007年1月の国民議会選挙ではいずれも同大統領率いる与党「再指針と構築のための愛国同盟(APRC)」が圧勝している。さらに2008年1月の地方選挙では、APRCは全114議席中101議席を占める大勝をした。同大統領は中央、地方共に安定した政治基盤を持つ一方、2009年には10回に及ぶ内閣改造を行い、同大統領主導による更なる政権強化が進められている。
外交・国防
<穏健外交>
1.外交基本方針
近隣諸国との友好関係の維持に努めるとともに、イスラム諸国圏との緊密なつながりを構築している。1994年の軍事クーデター発生以降、西側諸国より新規援助停止を含む厳しい措置をとられてきたが、1996年以降民主化プロセスの進展に伴い1990年代後半に援助は再開された。
2005年後半には隣国セネガルとの関係が一時悪化した。両国間には依然貿易面等において解決すべき課題があるものの、全体として関係は改善に向かいつつある。2006年7月にはアフリカ連合(AU)総会を首都バンジュールで開催するなど、アフリカ内でのプレゼンス強化を図るとともに、IMFからの支援や諸外国からの援助の受入に努めている。近年、台湾からの援助受入が顕著。
2.軍事力
(1)予算 700万ドル(ミリタリーバランス:2009)
(2)兵役 志願制
(3)兵力 800人(730人:歩兵、70人:海軍)
経済(単位 米ドル)
1.主要産業
サービス業(貿易・輸送・通信・観光)
農業(落花生)
2.GNI
7.43億ドル(2009年:世銀)
3.一人当たりGNI
440ドル(2009年:世銀)
4.経済成長率
4.6%(2009年:世銀)
5.物価上昇率
2.4%(2009年:世銀)
6.失業率
N/A
7.総貿易額
(1)輸出 85.6百万ドル(2009年:ガンビア経済財政省)
(2)輸入 278.2百万ドル(2009年:ガンビア経済財政省)
8.主要貿易品目
(1)輸出 外国製品の再輸出、落花生製品
(2)輸入 食料、飲料、機械・輸送機器、鉱物・燃料
9.主要貿易相手国
(1)輸出 インド、中国、英、フランス(2008年:EIU)
(2)輸入 中国、セネガル、コートジボワール、ブラジル(2008年:EIU)
10.通貨
ダラシ
11.為替レート
1米ドル=26.7ダラシ(2009年:EIU)
12.経済概況
一人当たりのGNI 400米ドル(2008年)のLLDC(後発開発途上国)。人口の約80%が農業に従事する一方、農業分野がGDPに占める割合は29%(2007年:EIU)。サービス業はGDPの57%(2007年:EIU)を占め、中でも観光業はガンビアの主要な外貨獲得源の一つである。
経済協力
<食糧援助、食糧増産援助及び草の根等の無償資金協力を中心とする援助>
日本は1994年のクーデター発生を機に、緊急かつ人道的な援助を除き新規の援助を見合わせていたが、一連の民主化プロセスが進展したことに鑑み、1998年に政策協議を実施。以降、無償資金協力、技術協力を中心とした支援を行っている。
1.日本の援助実績(単位:億円)
(1)有償資金協力(2008年度まで、EN(支援公文)ベース) 0
(2)無償資金協力(2008年度まで、EN(支援公文)ベース) 128.17
(3)技術協力実績(2008年度まで、JICAベース) 26.63
2.主要援助国(2007年:百万ドル)
(1)オランダ(10.07)(2)日本(6.39)(3)英(5.3)
二国間関係
1.政治関係
(1)良好。
(2)日本側公館:無(在セネガル大使館が兼轄)
但し、在バンジュール名誉総領事を任命
先方公館:無(1998年末 在東京名誉総領事館を閉鎖)
2.経済関係
対日貿易
- (イ)貿易額(2009年)
- 輸出 0.26百万円
輸入 458百万円 - (ロ)主要品目(2009年)
- 輸出 銀製の細工品・その部品
輸入 再輸出品、精米、船舶用エンジン
3.在留邦人数
6人(2009年10月現在)
4.在日当該国人数
23人(2010年7月現在)
5.要人往来
(1)往
年月 | 要人名 |
---|---|
2005年5月 | 佐藤アフリカ紛争・難民問題担当大使 |
2006年6-7月 | 佐藤アフリカ紛争・難民問題担当大使(第7回AU総会) |
(2)来
年月 | 要人名 |
---|---|
1966年3月 | ンジャイ外務大臣 |
1970年9月 | ジャワラ大統領 |
1972年10月 | ジャワラ大統領 |
1974年9月 | ンジャイ外務大臣 |
1975年10月 | ジャワラ大統領、ンジャイ外務大臣 |
1984年9月 | ジャワラ大統領 |
1988年9月 | シイ外務大臣 |
1989年2月 | ジャワラ大統領(大喪の礼) |
1990年11月 | ジャワラ大統領(即位の礼)、シイ外務大臣(即位の礼) |
1991年7月 | ボッジ外務政務次官(中堅指導者招聘計画) |
1992年7月 | トゥーレイ資源・環境大臣 |
1992年10月 | ジャロウ農業大臣 |
1993年10月 | ダボ大蔵大臣(「アフリカ開発会議」) |
1996年10月 | ジャニュ外務大臣 |
1997年12月 | シンガティ大統領事務・天然資源・環境大臣(「気候変動枠組み条約第3回締約国会議」) |
1998年10月 | ジャッタ大蔵大臣(第2回アフリカ開発会議) |
2003年3月 | ワッファ・オゴー漁業・天然資源・環境大臣(第3回世界水フォーラム) |
2003年9月 | ジャロー経済・財政省貸付債務管理局長(第3回アフリカ開発会議) |
2006年3月 | グレイ-ジョンソン国連常駐代表(21世紀パートナーシップ促進招聘) |
2007年8月 | コレイ貿易・産業・雇用大臣 |
2008年5月 | ンジャイ・セイディ副大統領兼女性問題担当大臣(第4回アフリカ開発会議) |
2010年10月 | ジャト・シラー森林・環境大臣(COP10) |
6.二国間条約・取極
2006年4月 技術協力協定