キリバス共和国
(Republic of Kiribati)

出典:外務省 各国・地域情勢(2011年5月現在)

一般事情

1.面積

730平方キロメートル(対馬とほぼ同じ)

2.人口

98,045人(2009年、世界銀行)

3.首都

タラワ

4.民族

ミクロネシア系(98%)、その他ポリネシア系及び欧州人が居住

5.言語

キリバス語、英語(共に公用語)

6.宗教

キリスト教(主にカトリック、プロテスタント)

7.略史

年月 略史
1606年 スペイン人キロス、ブタリタリ島(ギルバート諸島)を発見
1892年 英国、ギルバート諸島、次いでエリス諸島を保護領と宣言
1916年 英国、ギルバート、エリス諸島を併合、植民地とする
1939年 英及び米国、カントン島及びエンダベリ島(フェニックス諸島)を共同統治
1941年 日本軍、バナバ、タラワ、マキンを占領
1979年7月12日 独立

政治体制・内政

1.政体

共和制

2.元首

アノテ・トン(Anote Tong)大統領(2003年8月就任、2007年10月再任)

3.議会

一院制、議員数46名(内2名は司法長官及びランビ島評議会代表者)、任期4年

4.政府

(1)首相 なし

(2)大統領兼外務大臣 アノテ・トン(Anote Tong)

5.内政

 独立以来大統領を務めてきたタバイの任期終了により、1990年7月にテアンナキが大統領に就任。1994年の総選挙で与党が大敗し、テブロロ・シトが大統領に選出され、1998年11月の大統領選挙で再選された。2002年11月に実施された総選挙では与党が苦戦し、続く2003年2月の大統領選挙ではシト大統領がかろうじて三選を果たしたものの、3月に不信任案が可決され辞任、議会は解散した。2003年5月の議会選挙に続き、7月に行われた大統領選においてアノテ・トンが選出された。同年11月、トン政権は台湾と外交関係を樹立し、これが一時的に政治問題となったものの、漁業とコプラ生産を主とした経済開発を基本とした経済自立への積極的な取り組みの結果、2007年8月の議会選挙では、アノテ・トン大統領率いるBTK党が最多の22議席を獲得し(アノテ・トンも議員として再選)、同年10月に行われた大統領選挙でアノテ・トンが再選を果した。

外交・国防

1.外交

 豪、NZを含む太平洋諸国との友好関係維持・強化、経済自立達成、財政収入確保のため多様な国際関係を模索(1985年、ソ連と漁業協定締結、1986年失効)。トン大統領は2003年11月、台湾と外交関係を樹立、これに対抗し中国はキリバスと断交した。

2.国防

軍隊はない。

経済

1.主要産業

漁業、コプラの生産

2.GNI

1.9億米ドル(2009年、世界銀行)

3.一人当たりGNI

1,890米ドル(2009年、世界銀行)

4.経済成長率

1.5%(2009年、世界銀行)

5.物価上昇率

1.6%(2008年、世界銀行)

6.総貿易額

(1)輸出 11.7百万豪ドル(2007年、アジア開発銀行)

(2)輸入 83.6百万豪ドル(2007年、アジア開発銀行)

7.主要貿易品目

(1)輸出 コプラ、観賞用魚、海草

(2)輸入 食品、輸送機器・機械、工業製品

8.主要貿易相手国

(1)輸出 日本、韓国、豪州

(2)輸入 豪州、フィジー、ニュージーランド

9.通貨

豪ドル

10.経済概況

 1979年に燐鉱石が枯渇して以来、漁業開発の促進等により新しい経済構造を模索中。LDC(後発開発途上国)である。

経済協力

1.日本の援助

  2009年度 2009年度までの累計
(1)有償資金協力 なし なし
(2)無償資金協力 1.39億円 173.70億円
(3)技術協力 0.63億円 38.54億円

2.主要援助国

(1)日本(10.4)、(2)豪州(6.9)、(3)ニュージーランド(3.0)

(単位:百万米ドル、2007-2008年平均、DAC)

二国間関係

1.政治関係

1979年7月 キリバス独立式典に大野明衆議院議員を派遣。同日国家承認

1982年11月 バイテケ初代駐日大使(移動大使)が日本に信任状を捧呈

1983年4月 在京キリバス名誉総領事館開設

2.経済関係

(1)貿易額(2010年度、財務省貿易統計)

キリバスへの輸出 26億円
キリバスからの輸入 5.8億円

(2)日本からの直接投資 なし

3.在留邦人数

15名(2009年10月現在)

4.在日キリバス人数

6名(2009年、法務省在留外国人統計)

6.要人往来

(1)往(1979年以降)

年月 要人名
1979年 大野明衆議院議員(独立式典特派大使)
2000年 浅野勝人外務政務次官(PIF域外国対話)
2009年2月 橋本聖子外務副大臣(トン大統領との会談他)

(2)来(1979年以降)

年月 要人名
1979年 タバイ大統領
1981年 テイワキ天然資源大臣
1982年 キラタ天然資源大臣
1985年 タバイ大統領、キラタ天然資源大臣、アロバティ貿易・産業・労働大臣
1987年 タオマティ天然資源開発大臣
1988年 タバイ大統領、アタイア保健・家族計画大臣
1989年 テアンナキ副大統領(大喪の礼)
1990年 ボカイ人事院総裁(花博賓客)
1990年 タバイ大統領(即位の礼)
1997年 シト大統領(日・SPF首脳会議)
1998年 シインガ蔵相(ADB・CG会合)
2000年 シト大統領(第2回太平洋・島サミット)
2001年 シト大統領(外務省賓客)
2003年3月 タオム労働・エネルギー大臣(水フォーラム)
2003年5月 オタン国政評議会議長(第3回太平洋・島サミット)
2004年8月 ナカラ漁業・海洋資源開発大臣(故鈴木元総理葬儀、日・キリバス漁業協議)
2005年8月 テーベ通信・運輸・観光開発大臣(博覧会賓客)
2006年5月 トン大統領(第4回太平洋・島サミット)
2007年2月 トン大統領(実務訪問賓客)
2007年8月 トカタアケ人事院議長(故宮澤元総理葬儀へ特使として参列)
2007年12月 トン大統領(第1回アジア・太平洋水サミット(於:大分))
2009年5月 トン大統領(第5回太平洋・島サミット)
2010年10月 コリリンテターケ教育大臣(太平洋・島サミット中間閣僚会合)

6.二国間条約・取極

1978年 日・ギルバート諸島漁業協定
2007年 青年海外協力隊派遣取極め

7.外交使節

(1)キリバス駐箚日本国大使 吉澤裕駐フィジー大使が兼任

(2)本邦駐箚キリバス臨時代理大使 任命されていない(注:東京に在京キリバス名誉総領事館を開設している)