マーシャル諸島共和国
(Republic of the Marshall Islands)
出典:外務省 各国・地域情勢(2011年5月現在)
一般事情
1.面積
180平方キロメートル(霞ケ浦とほぼ同じ大きさ)
2.人口
61,026人(2009年、世界銀行)
3.首都
マジュロ
4.民族
カナカ族
5.言語
マーシャル語、英語
6.宗教
キリスト教(主にプロテスタント)
7.略史
年月 | 略史 |
---|---|
1528年 | スペイン人(アルバロ・デ・サーベドラ)により発見。スペイン、領土権を宣言するも実質的統治せず |
1885年 | ドイツの保護領となる |
1914年 | 第一次大戦勃発 日本は独よりマーシャルを含むミクロネシア(南洋群島)の島々を無血占領 |
1920年 | 国際連盟から日本のミクロネシア(南洋群島)委任統治が認められる |
1945年 | 第二次世界大戦終結。米軍の占領始まる |
1947年 | 国連の太平洋信託統治領としての米国の統治始まる |
1954年 | 第5福竜丸が操業中のビキニ環礁で米の水爆実験で被爆 |
1965年 | ミクロネシア議会発足 |
1969年 | 太平洋諸島信託統治地域に関する日米協定(ミクロネシア協定)締結 |
1978年 | 住民投票の結果、マーシャルはミクロネシア連邦より脱退 |
1979年 | 憲法制定。自治政府発足。アマタ・カブア大統領就任 |
1986年10月21日 | 米国との間で自由連合盟約(コンパクト)発効、独立 |
1991年9月 | 国連加盟 |
2004年10月 | 改訂コンパクト発効 |
政治体制・内政
1.政体
大統領制(大統領は議員により投票で選出)
2.元首
チューレラン・ゼドケア(Jurelang Zedkaia)大統領(2009年10月就任)
3.議会
一院制、議員数33名、任期4年
憲法に4年毎11月第3月曜に総選挙を実施することが定められている。
4.政府
選挙後、国会議員の中から選出される大統領により各大臣が任命される。
大統領 チューレラン・ゼドケア(Jurelang Zedkaia)(ゼドケア大統領の任期は、次回総選挙(2011年11月)まで。)
外務大臣 ジョン・シルク(John Silk)
5.内政
マーシャル自治政府発足(1979年)以来5期にわたり大統領を務めてきたアマタ・カブア大統領が、1996年12月死去。いとこであるイマタ・カブアが1997年1月新大統領に選出された。
1999年11月に総選挙において野党であった統一民主党(UDP)が勝利し、2000年1月、同党のノート国会議長が大統領に就任した。
ノート大統領は、2001年に期限を迎える米国からの財政援助を継続させるための自由連合協定改訂交渉を米国との間でまとめ(同協定は2004年10月に発効)、2003年11月の総選挙にも勝利し、2004年1月に再任された。
2007年11月の総選挙では、与野党接戦であったが、最終的に野党我が祖国党(AKA)が中心となって結成された統一人民党(UPP)グループが勝利し、2008年1月トメイン大統領が選出された。
2009年10月21日、議会内の混乱を背景に、ノート元大統領を含む複数の与野党議員が提出したトメイン大統領に対する不信任決議案が可決され、リトクワ・トメイン大統領は辞任した。
2009年10月26日、国会議員(33名)によって大統領選出選挙が行われた結果、ゼドケア新大統領が過半数の17票を獲得し選出された(ケサイ・ノート元大統領(2000年-2007年)は15票にとどまった)。
外交・国防
1.外交
自由連合関係にある米国との緊密な関係、我が国及び南太平洋諸国、豪州等との友好関係の維持促進、国際機関との協力関係の強化を基本方針とする。また、1998年に台湾と外交関係を樹立したが、これに対し中国が国交を断絶した。
2.国防
米との自由連合協定により、国防・安全保障の権限責任は米国に委ねられている。クワジェリン環礁がミサイル実験用の基地として米軍に貸与されており、最近は弾道ミサイル迎撃実験等に利用されている。
経済
1.主要産業
農業(コプラ、ココヤシ油)、漁業
2.GNI
1.9億米ドル(2009年、世界銀行)
3.一人当たりGNI
3,060米ドル(2009年、世界銀行)
4.経済成長率
0.0%(2009年、世界銀行)
5.物価上昇率
4.6%(2008年、世界銀行)
6.総貿易額
(1)輸出 N.A.
(2)輸入 67.7百万米ドル(2006年、マーシャル政府統計)
7.主要貿易品目
(1)輸出 水産物、コプラ製品
(2)輸入 食料品、機械・車輛、製造品
8.主要貿易相手国
米国、豪州、日本
9.通貨
米ドル
10.経済概況
貨幣経済と伝統的自給経済が混在。国内の生産性は高くなく、生活必需品の多くを輸入に依存しており、貿易収支は恒常的に赤字。政府歳入の約6割は自由連合盟約に基づく米からの財政援助である。経済的自立を目指し、民間セクター育成等、経済構造改革に努めている。
経済協力
1.日本の援助
2009年度実績 | 2009年度までの累計 | |
---|---|---|
(1)有償資金協力 | なし | なし |
(2)無償資金協力 | 5.89億円 | 125.75億円 |
(3)技術協力 | 1.48億円 | 37.76億円 |
2.主要援助国
(1)米国(47.7)、(2)日本(2.3)、(3)豪州(0.6)
(単位:百万米ドル、2007-2008年平均、DAC)
二国間関係
1.政治関係
1988年12月 日本との外交関係開設
1991年12月 在本邦マーシャル諸島共和国大使館開設
1997年1月 在マーシャル日本国兼勤駐在官事務所開設(在フィジー日本国大使館が兼轄)
2008年4月 在ミクロネシア日本国大使館による兼轄開始
2.経済関係
(1)貿易額(2010年度、財務省貿易統計)
- マーシャルからの輸入 5.5億円
マーシャルへの輸出 1,933億円
(2)進出日本企業数 4社(2010年10月現在)
3.在留邦人数
61名(2010年10月現在)
4.在日マーシャル人数
7名(2009年、法務省在留外国人統計)
5.要人往来
(1)往(1995年以降)
年月 | 要人名 |
---|---|
1995年4月 | 栗山駐米大使 |
1996年6月 | 長谷川駐豪州大使(政治対話) |
1996年9月 | 小川政務次官(SPF域外国対話出席) |
1998年8月 | 長谷川駐豪州大使(政策対話ミッション) |
2001年9月 | 森喜朗元総理(立寄り) |
2004年7月 | 大野松茂衆議院議員(日・マーシャル友好議連会長) |
2006年8月 | 沓掛哲男防災担当大臣(総理特使) |
2007年8月 | 椎名一保参議院議員(非公式、ノート大統領と面会) |
2008年9月 | 森喜朗元総理(立寄り、デブルム外相と会談) |
(2)来(1989年以降)
年月 | 要人名 |
---|---|
1989年 | キジナー外相(大喪の礼) |
1990年 | キジナー外相(花博賓客)、デブルム官房長官(本国駐在駐日大使として信任状捧呈)、A. カブア大統領(即位の礼) |
1995年4月 | A. カブア大統領、ミュラ-外相(立寄り) |
1996年10月 | A. カブア大統領(SPF議長、外賓) |
1997年10月 | I. カブア大統領、ミュラー外相(日・SPF首脳会議) |
2000年4月 | ノート大統領(第2回太平洋・島サミット) |
2000年6月 | ノート大統領、ワセ運輸・通信相(小渕元総理合同葬) |
2003年3月 | ザキオス外相(第3回太平洋・島サミット準備会合) |
2003年3月 | シルク資源開発大臣(第3回世界水フォーラム) |
2003年5月 | ノート大統領、ザキオス外相(第3回太平洋・島サミット) |
2003年6月 | ノート大統領(公実賓)、ザキオス外相(随員として) |
2005年1月 | ノート大統領、ザキオス外相(国連防災世界会議) |
2005年7月 | ノート大統領、ザキオス外相(博覧会賓客)、モリス内相(ノート大統領に随行) |
2006年4月 | ザキオス外相(第4回太平洋・島サミット準備会合) |
2006年5月 | ノート大統領、ザキオス外相(第4回太平洋・島サミット) |
2008年4月 | トメイン大統領(実務訪問賓客) |
2009年5月 | トメイン大統領(第5回太平洋・島サミット) |
2009年10月 | トメイン大統領(マーシャル船舶登録公社セミナー出席) |
2010年10月 | ザクラス資源開発大臣(太平洋・島サミット中間閣僚会合) |
6.二国間条約・取極
1981年4月 政府間漁業協定(別途民間協定もあり)
1989年12月 青年海外協力隊派遣取極
7.外交使節
(1)マーシャル駐箚日本国大使
鈴木栄一特命全権大使(駐ミクロネシア大使、兼任)
(2)本邦駐箚マーシャル大使
ジーベ・ビー・カブア特命全権大使