モンテネグロ
(Montenegro)

出典:外務省 各国・地域情勢(2010年9月現在)

一般事情

1.面積

13,812平方キロメートル(福島県とほぼ同じ)

2.人口

62万人(2008年、世銀統計)

3.首都

ポドゴリツァ(人口15万人)

4.民族

モンテネグロ人(40%)、セルビア人(30%)、ボスニア系イスラム教徒(9%)、アルバニア人(7%)等(2003年国勢調査)

5.言語

モンテネグロ語(公用語)、セルビア語、ボスニア語等

6.宗教

キリスト教(正教)、イスラム教等

7.国祭日

7月13日(国家の日)

7.略史

年月 略史
6〜7世紀 モンテネグロ人等スラブ系民族がバルカン半島に定住。
11世紀 セルビア王国の一部となる。
1389年 オスマン・トルコに敗北し、その支配下となる。
1878年 ベルリン条約によりモンテネグロ公国の独立承認。
1910年 公国から王国となる(1916年に王政廃止)。
1918年 第一次世界大戦後、セルビアに編入され、ユーゴスラビア王国の一部となる。
1941年 第二次世界大戦中、イタリアに占領される。ユーゴスラビア王国消滅。
1944年 「ユーゴスラビア社会主義連邦共和国」(6共和国で構成)の1共和国となる。
1992年 ユーゴ解体の中で、セルビアとともに「ユーゴスラビア連邦共和国」を建国。
2003年 「セルビア・モンテネグロ」に国名変更。
2006年6月 「モンテネグロ共和国」として独立を宣言。
2007年 新憲法を制定(10月)し、国名を「モンテネグロ」に変更。

政治体制・内政

1.政体

共和制

2.元首

フィリップ・ブヤノビッチ大統領(2003年5月就任、2008年4月再任。任期5年)

3.議会

1院制(定数81名)

(構成)(2009年3月選挙。任期4年)
政党名 議席数
社会主義者民主党 35議席
社会人民党 16議席
社会民主党 9議席
新セルビア民主主義 8議席
変革運動 5議席
その他 8議席

4.政府

社会主義者民主党及び社会民主党から成る中道左派の連立政権
首相:ミロ・ジュカノビッチ社会主義者民主党党首(2008年2月就任。)

5.内政

(1)1991年に首相に就任したジュカノビッチ率いるモンテネグロ社会主義者民主党が一貫して政権を担っており、EU加盟を優先目標として改革を進めている。EUからは法の支配及び行政能力の強化を求められている。

(2)国内では独立を主導したモンテグロ系住民と、セルビアとの関係を重視するセルビア系住民との和解の促進が課題となっている。

外交・国防

1.外交基本方針

EUへの加盟を最優先課題とし、欧州諸国等との関係強化に努めている。2008年12月、EUに加盟申請を行った。
NATOとは2006年に平和のためのパートナーシップ(PFP)に参加し、2009年12月に加盟実行計画(MAP)に参加するなど加盟に向けて協力を進めている。

2.軍事力

総兵力数は約2,600名(2009年11月現在)

経済

1.主要産業

サービス業(73%)、工業(18%)、農業(9%)(2008年、世銀統計)

2.GDP

49億米ドル(2008年、世銀統計)

3.一人当たりGNI

6,660米ドル(2008年、世銀統計)

4.経済成長率

8.1%(2008年、世銀統計)

5.物価上昇率

7.4%(2008年、世銀統計)

6.失業率

11.2%(2007年、モンテネグロ統計局)

7.貿易額(2008年)

(輸出)5.3億ユーロ
(輸入)19.7億ユーロ

8.主要貿易品目

(輸出)アルミニウム、鉄鋼、農産物
(輸入)自動車、機械、石油

9.主要貿易相手国

(輸出)イタリア、セルビア、ハンガリー
(輸入)セルビア、イタリア、ドイツ

10.通貨

ユーロ(2002年、独自に導入)

11.経済概要

(1)近年、経済成長とインフレの抑制が見られ、マクロ経済状況は良好。観光は外資の導入によって成長部門となっており、インフラ整備、施設の充実、サービス向上が重要になっている。大幅な貿易赤字の中、民営化、国営企業の構造改革に加え、密輸等組織犯罪対策が課題とされている。また、2008年秋以降、世界金融危機の影響及び主要輸出品のアルミニウムの価格低下が経済成長を減じている。

(2)モンテネグロを訪れる観光客数は年間100万人で、観光業はGDPの約2割を占めている。

二国間関係

1.政治関係

日本は2006年6月16日、モンテネグロの独立を承認し、同年7月22日に外交関係を開設。

日本は在セルビア日本国大使館がモンテネグロを管轄。モンテネグロは駐日大使館を設置しておらず、また、日本の管轄については未定。

2.経済関係

(1)日本の対モンテネグロ貿易額・品目(2009年、通関統計)

 輸出:1.6億円(ポンプ、印刷機)
 輸入:260万円(コンピューター部品)

(2)日本の直接投資(2件):2001年12月、大同メタル(本社:名古屋)がコトル市の自動車用ベアリング工場を買収し、操業中。また、2002年9月、商船三井がビエラ港に船員研修センターを開設。

3.経済協力

2007年度までの援助実績は、無償資金協力、5.06億円、技術協力5.99億円。

4.在留邦人数

11名(2009年10月現在)

5.要人往来

(1)往

年月 要人名
2006年6月 山中外務大臣政務官

(2)来

年月 要人名
2007年6月 ジュカノビッチ前首相(当時)