モザンビーク共和国
(Republic of Mozambique)

出典:外務省 各国・地域情勢(2011年1月現在)

一般事情

1.面積

79.9万平方キロメートル(日本の約2.1倍)

2.人口

約2,289万人、人口増加率2.26%(2009年:世銀)

3.首都

マプト(人口約188.8万人、2010年:EIU)

4.民族

マクア・ロムウェ族など43部族

5.言語

ポルトガル語

6.宗教

キリスト教(41%)、イスラム教(17.8%)、原始宗教

7.国祭日

6月25日(独立記念日)

8.略史

年月 略史
1489年 ポルトガル人到達
1544年 ポルトガルの貿易商人ロレンソ・マルケスが現在のマプトに貿易基地を設け植民地活動本格化
1629年 ポルトガルの支配権確立
1900年 反ポルトガル蜂起続発
1962年 モザンビーク解放戦線(FRELIMO,現政府の母体)結成
1975年6月25日 独立(マシェル初代大統領)
1986年10月19日 マシェル大統領死去、シサノ大統領就任(11月6日)
1992年10月4日 モザンビーク包括和平協定署名
1994年10月 大統領・国民議会選挙
1994年12月 シサノ大統領就任
1999年12月 大統領・国民議会選挙
2004年12月 大統領・国民議会選挙
2005年2月 ゲブーザ大統領就任
2009年10月 大統領・国民議会選挙、州議会議員選挙

政治体制・内政

1.政体

共和制

2.元首

Armando Emilio Guebuza(アルマンド・エミリオ・ゲブーザ)大統領(2010年1月14日就任)

3.議会

共和国議会(一院制)、議員数250名(2010年1月18日就任。任期5年)

4.政府

(1)首相名 Aires Bonifacio Ali(アイレス・ボニファシオ・アリ)

(2)外相名 Oldemiro Baloi(オルデミーロ・バロイ)

5.内政

(1)1992年10月4日ローマにおいてモザンビーク包括和平協定が調印され、独立後17年間にわたって続いた内戦が終了した。同年12月には国連安保理決議により国連モザンビーク活動(ONUMOZ)が設立され、1995年1月まで約2年間の和平プロセスが実施された。日本からはONUMOZに対し、司令部要員、輸送調整部隊要員、選挙監視要員を派遣した。

(2)和平プロセスの最終段階として、1994年10月、複数政党制の下で大統領選挙及び議会選挙が行われ、シサノFRELIMO(モザンビーク解放戦線)党首が新大統領に選出された。議会選挙では、FRELIMOが250議席中129の過半数を獲得した。

(3)その後も選挙は着実に実施され、2004年12月には第3回大統領選挙、議会選挙が実施され、ゲブーザ与党FRELIMO幹事長が大統領に選出され、その後2009年10月には第4回大統領選挙・議会選挙が実施され、ゲブーザ大統領が再選、与党の勝利という結果となった。

外交・国防

1.外交基本方針

 独立当初はソ連、東独等東側諸国との関係が深かったが、1983年以降経済開発支援の必要性から積極的な西側接近外交を展開。南部アフリカ開発共同体(SADC)メンバー。英連邦加盟(1995年11月)。ポルトガル語諸国共同体(1996年7月17日創設)加盟国。東南部アフリカ共同市場(COMESA)からの脱退(1997年1月)。

2.軍事力

(1)予算 7,000万ドル

(2)兵役 徴兵制

(3)兵力 11,200人(陸軍10,000人、海軍200人、空軍1,000人)(2010年:ミリタリーバランス)

経済(単位 米ドル)

1.主要産業

(農林)とうもろこし、砂糖、カシューナッツ、綿花、たばこ、砂糖、丸太・木材
(漁)エビ
(工鉱)アルミ、石炭、天然ガス

2.GNI(国民所得)

97億ドル(2009年:世銀)

3.一人当たりGNI

440ドル(2009年:世銀)

4.経済成長率

6.3%(2009年:世銀)

5.物価上昇率

3.25%(2009年:世銀)

6.失業率

N.A.

7.総貿易額

(2009年:世銀)

(1)輸出 25.9億ドル

(2)輸入 45.9億ドル

8.主要貿易品目

(1)輸出 アルミニウム、天然ガス、たばこ、電力、えび、木材、砂糖

(2)輸入 機械、自動車・自動車部品、原油、繊維製品

9.主要貿易相手国(2009年:EIU)

(1)輸出 南アフリカ(21.7%)、ベルギー(14.0%)、伊(10.8%)、スペイン(8.9%)

(2)輸入 南アフリカ(48.8%)、豪(7.7%)、中国(6.7%)、米(5.8%)

10.通貨

メティカル(複数形はメティカイス)

11.為替レート

1米ドル=約36メティカル(2010年11月現在)

12.経済概況

(1)内戦後の和平の進展にともない、1990年代後半には平和の定着とともに毎年6%前後の経済成長を遂げ、南ア等からの投資も活発化し、アルミ精練、マプト回廊計画、ベイラ回廊計画などの大規模プロジェクトが実施されている。

(2)2000年、2001年と連続した洪水災害により経済は打撃を受けたが、2001年後半には、復興のためのインフラ修復事業や好調な外国直接投資を背景に回復基調を取り戻し、現在では年7〜8%の経済成長を遂げている。

経済協力

1.日本の援助実績(単位 億円)

(1)円借款(2008年度まで、ENベース)32.82億円

(2)無償資金協力(2008年度まで、ENベース)808.32億円

(3)技術協力実績(2008年度まで、JICAベース)85.64億円

2.主要援助国(2007年:OECD/DAC)(単位 百万ドル)

(1)米(153.38)(2)英(115.68)(3)スウェーデン(103.57)(4)デンマーク(92.39)(5)オランダ(80.66)

二国間関係

1.政治関係

年月 内容
1975年6月25日 独立と同時に承認
1977年1月12日 外交関係開設
1984年10月 モザンビークは在中国大使館が本邦を兼轄(1993年12月に在京大使館開設)
1985年4月 在タンザニア大使館より在ジンバブエ大使館へ兼轄換え
1993年5月 在モザンビーク兼勤駐在官事務所開設(同月、モザンビークに対する国連平和維持活動(PKO)開始。司令部業務、輸送調整業務及び選挙監視業務のため合計169名派遣)
1995年2月 同事務所閉館(1995年1月PKO終了)
1999年1月 在南アフリカ大使館へ兼轄換え
2000年1月1日 在モザンビーク大使館開館

2.経済関係

日本の対モザンビーク貿易

(1)貿易額(2009年:貿易統計)
輸出 51.28億円
輸入 27.34億円
(2)主要品目
輸出 車輌、石油製品、機械類
輸入 えび、たばこ、チタン鉱、アルミニウム合金

3.文化関係

文化無償協力

(1)移動視聴覚車41百万円(1988年)

(2)エドゥアルド・モンドラーネ大学自然史博物館に対する音響及び展示用機材49.2百万円(1996年)

(3)モザンビーク柔道連盟30百万円(2003年)

4.在留邦人数

121人(2010年10月現在)

5.在日当該国人数

21人(2010年4月現在)

6.要人往来

(1)往(1984年以降)

年月 要人名
1984年11月 アフリカ支援官民合同調査団
1993年2月 柿沢弘治外務政務次官
1993年3月 アントニオ猪木参議院議員
1993年9月 鈴木宗男衆議院議員
1993年9月 中西啓介防衛庁長官
1994年1月 東祥三外務政務次官
1994年4月 鈴木宗男衆議院議員
1994年5月 田村議員他
1994年8月 菅直人衆議院外務委員長
1994年9月 玉澤徳一郎防衛庁長官
1994年11月 渡瀬防衛政務次官、鈴木宗男衆議院議員
1994年12月 玉澤徳一郎防衛庁長官(大統領就任式典特派大使)
1999年5月 武見敬三政務次官(対人地雷禁止条約締結国会議出席)
2000年1月 矢野哲朗参議院外交防衛委員長
2000年1月 鈴木宗男衆議院議員(大統領就任式式典特派大使)
2002年7月 杉浦正健外務副大臣
2003年8月 矢野哲朗外務副大臣
2004年7月 日・AU友好議連一行(松下忠洋衆議院議員、森岡正宏衆議院議員、小渕優子衆議院議員)
2005年5月 福島啓史郎外務大臣政務官
2005年12月 三原朝彦衆議院議員
2006年7月 日・AU友好議連一行(大野功統衆議院議員、田中和徳衆議院議員、小渕優子衆議院議員、奥野信亮衆議院議員、山谷えり子参議院議員)
2006年11月 大野功統衆議院議員
2008年9月 南部アフリカ貿易・投資促進合同ミッション(団長:吉川貴盛経産副大臣、副団長:三原朝彦衆議院議員、山際大志郎衆議院議員)
2009年3月 御法川信英外務大臣政務官
2009年5月 西村康稔外務大臣政務官

(2)来(1984年以降)

年月 要人名
1984年 シサノ外相(非公式招待)
1986年 マシェル大統領夫妻(非公式招待)
1988年 シサノ大統領夫妻(非公式招待)、モクンビ外相
1989年 ヴェローゾ協力大臣(大喪の礼参列)、マデイラ大統領補佐官(外交担当)
1990年 マシュンゴ首相(即位の礼参列)
1993年 モクンビ外相(アフリカ開発会議参加)
1996年12月 シマン外務協力相(外務省賓客)
1998年9月 カシャミラ鉱物資源エネルギー大臣
1998年10月 シサノ大統領夫妻(シマン外務協力相等同行)(第2回アフリカ開発会議)
1999年5月 ニャヴォト教育大臣
2001年11月 モクンビ首相
2001年12月 シマン外務協力大臣(TICAD閣僚レベル会合出席)
2003年9月 シサノ大統領、シマン外務協力大臣(TICAD III)
2004年6月 ゲブーザ与党幹事長
2006年10月 アブレウ外務協力大臣
2006年11月 ガリード保健大臣、マデイラ大統領府外交担当大臣
2007年1月 ゲブーザ大統領(公式実務訪問)(アブレウ外務協力大臣等同行)
2007年4月 クエレネイア企画開発大臣
2007年6月 ムングアンベ運輸通信大臣
2007年10月 マシンゲ科学技術大臣(STSフォーラム)
2007年11月 ガリード保健大臣
2008年4月 アリ教育文化大臣
2008年5月 ゲブーザ大統領(TICAD IV)
2008年10月 マシンゲ科学技術大臣(STSフォーラム)
2009年2月 ビアス鉱物資源大臣
2009年3月 ニャッカ農業大臣
2010年3月 ニャッカ農業大臣、ガリード保健大臣

二国間条約・取極

青年海外協力隊派遣取極(2002年7月)
技術協力協定(2005年3月)

8.外交使節

(1)モザンビーク共和国駐箚日本大使 瀬川進特命全権大使 (2008年9月14日着任)

(2)本邦駐箚モザンビーク共和国大使 ベルミロ・ジョゼ・マラテ大使(2009年12月8日信任状捧呈)