ネパール連邦民主共和国
(Federal Democratic Republic of Nepal)
出典:外務省 各国・地域情勢(2011年6月現在)
一般事情
1.面積
14.7万平方キロメートル(北海道の約1.8倍)
2.人口
2,804万人(2010年、政府中央統計局推計)
人口増加率 2.4%(1995〜2000年平均、国連人口局)
3.首都
カトマンズ
4.民族
リンブー、ライ、タマン、ネワール、グルン、マガル、タカリー等
5.言語
ネパール語
6.宗教
ヒンドゥー教徒(80.62%)、仏教徒(10.74%)、イスラム教徒(3.6%)他
7.通貨
ネパール・ルピー
Rs.=約¥1.14(2011年6月)、$1=約 Rs.74.54(2009/2010年度平均値)
8.識字率
53.7%(2001年、国勢調査)
9.略史
年月 | 略史 |
---|---|
1769年 | プリトゥビ大王による国家統一 |
1846年〜 | ラナ将軍家による専制政治 |
1951年 | 王政復古 |
1956年 | 日本・ネパール外交関係樹立 |
1990年 | 民主的な新憲法導入 |
2007年1月 | 暫定憲法成立 |
2008年5月 | 制憲議会発足 |
2010年5月 | 制憲議会を1年延長 |
政治体制・内政
1.政体
連邦民主共和制
2.元首
ラム・バラン・ヤダブ大統領
3.議会
制憲議会(601議席)
4.政府(暫定政府)
(1)首相 ジャラナート・カナル
(2)副首相兼外相 ウペンドラ・ヤダブ
5.内政
「最近のネパール情勢と日・ネパール関係」を参照下さい。
外交・国防
1.外交基本方針
非同盟中立、近隣諸国との友好関係の維持。
2.軍事力
(1)予算 153.07億ルピー(国家予算経常予算の約5.4%)(2009/2010年度予算)
(2)兵役 志願制
(3)兵力 陸軍約9万人
経済
1.主要産業
農業、カーペット、既製服、観光
2.GDP(名目)
約124.87億ドル(2008/2009年度、政府中央統計局)
3.一人当たりGDP
約562ドル(2008/2009年度、政府中央統計局)
4.GDP実質成長率
5.3%(2009年、アジア開発銀行)
5.物価上昇率
10.5%(2009/2010年度、中央銀行)
6.外貨準備高
約35.8億ドル(2009/2010年度末、中央銀行)
7.債務返済比率(DSR)
5.1%(2007年、アジア開発銀行)
注※DSR(Dept Service Ratio):年間の対外債務返済総額の輸出額に占める割合
8.総貿易額
(1)輸出 約8.2億ドル(2009/2010年度、商工供給省)
(2)輸入 約50.8億ドル(2009/2010年度、商工供給省)
9.主要貿易品目
(1)輸出 工業製品、既製服、カーペット、食品(紅茶、香辛料等)
(2)輸入 石油製品、糸、化学肥料、輸送用機械等
10.主要貿易相手国
(1)輸出 インド、米、バングラデシュ、独、中国
(2)輸入 インド、中国、アラブ首長国連邦、インドネシア、シンガポール
(2009/2010年度、商工供給省)
11.経済概況
GDP約124.87億ドル(2008/2009年度)、一人当たりGDP約470ドルの後発開発途上国(LLDC)。経済構造はGDPの約33%及び就労人口の約65%を農業に依存。各国政府・国際機関より多額の開発援助を受けている。
経済協力
1.日本の援助実績(累計)
(1)有償資金協力(2009年度まで、E/Nベース) 638.89億円
(2)無償資金協力(2009年度まで、E/Nベース) 1,825.32億円
(3)技術協力実績(2009年度まで、JICA経費実績ベース) 582.72億円
2.主要援助国(2006年)
(1)英 (2)米 (3)日 (4)独 (5)デンマーク
二国間関係
1.政治関係
2008年に王制は廃止されたものの、それまで培われた皇室・王室間の交流の他、国会議員の交流、経済・技術交流等があり、日・ネパール関係は伝統的に良好。
1998年11月にG.P.コイララ首相がネパールの民選首相として初訪日、2000年8月には森総理が日本の総理大臣として初めてネパールを訪問した。2008年には制憲議会選挙に日本より選挙監視団を派遣するなど、友好・協力関係を維持している。
2.経済関係
(1)対日貿易
- (イ)貿易額(2009/2010年度、ネパール貿易統計)
- 輸出 約743万ドル
輸入 約8,409万ドル - (ロ)主要品目
- 輸出 カーペット、手工芸品・民芸品、紙製品
輸入 機械・工業製品、車関連部品、鉄鋼関連品
(2)日本からの直接投資
- 約1,120万ドル(2008/2009年度、ネパール工業省統計)
(日本出資かつ現在操業中の企業数は計44社)
3.文化関係
1999年には、1899年に僧侶の河口慧海が日本人として初めてネパールを訪問してから100周年を迎えた。
2002年1月、長野県松本市とカトマンズ市の姉妹都市締結10周年を記念した武道館が完成した。また、2002年はネパール国王派遣による8名の留学生が渡日してから100周年に当たり、本邦において各種行事が開催された。
2006年は、日・ネパール国交樹立50周年で、様々な催しが行われた。
2011年は、ネパール観光年。
4.在留邦人数
497人(2009年度、海外在留邦人数統計)
5.在日当該国人数
9,384人(2008年度、在留外国人統計)
6.要人往来
(1)往(1960年以降)
年月 | 要人名 |
---|---|
1960年 | 皇太子同妃両殿下 |
1970年 | 常陸宮同妃両殿下 |
1975年 | 皇太子同妃両殿下 |
1977年 | 鳩山外相 |
1985年 | 秩父宮妃殿下 |
1987年 | 徳仁親王殿下 |
1991年 | 超党派国会議員選挙監視団(奥田敬和衆議院議員団長) |
1991年 | 橋本大蔵大臣 |
1994年 | 東外務政務次官 |
1994年 | 海部元総理大臣 |
1997年 | 秋篠宮同妃両殿下 |
1999年 | 橋本元総理大臣 |
2000年 | 森総理大臣 |
2002年1月 | 橋本元総理大臣 |
2004年5月 | 松下・日本ネパール友好議連事務局長 |
2005年6月 | 河井外務大臣政務官 |
2006年7月 | 塩崎外務副大臣 |
2007年7-8月 | 木村防衛副大臣 |
2008年7月 | 宇野外務大臣政務官 |
2009年5月 | 岸防衛大臣政務官 |
2011年1月 | 松本防衛大臣政務官 |
(2)来(1975年以降)
年月 | 要人名 |
---|---|
1975年 | ギャネンドラ王弟同妃両殿下 |
1976年 | ギャネンドラ王弟同妃両殿下 |
1978年 | ビレンドラ国王王妃両陛下 |
1983年 | ビレンドラ国王王妃両陛下 |
1985年 | ビレンドラ国王王妃両陛下 |
1986年 | ギャネンドラ王弟同妃両殿下 |
1987年 | ウパディヤヤ外相 |
1989年 | ギャネンドラ殿下 |
1990年 | ディペンドラ皇太子殿下、ギャネンドラ王弟同妃両殿下 |
1991年 | パンデ蔵相 |
1995年 | ネパール副首相兼外相・国防相 |
1995年 | ロハニ外相 |
1996年 | ポウデル下院議長 |
1998年 | デウバ元首相 |
1998年 | カルキ上院議長 |
1998年 | コイララ首相 |
2000年 | ラナバト下院議長 |
2000年 | バストラ外相 |
2001年 | ディペンドラ皇太子殿下 |
2003年3月 | ヤダブ下院副議長 |
2005年7月 | パラス皇太子同妃両殿下、パンディ外務大臣 |
2007年1月 | ポーデル・コングレス党幹事長 |
2007年5月 | マハット財務大臣 |
2007年10月 | プラダン外相 |
2008年3月 | チャリセ首相顧問 |
2008年6月 | ガジュレル・マオイスト党幹部 |
2008年8月 | ネパール・共産党UML幹部 |
2009年2月 | バッタライ財務大臣 |
2009年10月 | アラム労働大臣 |
2010年3月 | ポーデル・コングレス党副総裁 |
2010年3月 | バンダリ観光大臣 |
2010年3月 | プラダナング(シュレスタ)総務大臣 |
2010年3月 | マハラ・マオイスト外交部長 |
2010年10月 | ゴータム特別首相顧問 |
2011年1月 | ゴータム特別首相顧問、チャンド・ネパール国軍少将 |
2011年3月 | マハト・コングレス党議員 |
2011年5月 | シェルチャン・マオイスト議員(元副首相) |
7.二国間条約・取極
航空業務に関する日本国とネパール王国との間の協定、技術協力協定、青年海外協力隊派遣取極、各種援助取極等