サウジアラビア王国
(Kingdom of Saudi Arabia)

出典:外務省 各国・地域情勢(2011年7月現在)

一般事情

1.面積

215万平方キロメートル(日本の約5.7倍)

2.人口

2,537万人(内外国人683万人)(2009年、経済企画省)

3.首都

リヤド

4.民族

アラブ人

5.言語

アラビア語(公用語)、英語

6.宗教

イスラム教

7.国祭日

9月23日(建国記念日)

政治体制・内政

1.政体

君主制

2.元首

アブドッラー・ビン・アブドルアジーズ・アール・サウード国王(Abdullah bin Abdulaziz Al Saud)
(2005年8月即位、第6代国王)

3.議会

諮問評議会(ただし立法権は限定的)

4.政府

(1)首相名 (国王が兼任)

(2)外相名 サウード・アル・ファイサル殿下

5.内政の現状

外交・国防

1.外交基本方針

(1)GCCの団結及びアラブ・イスラム諸国との結束強化、並びに欧米諸国との協力強化を基本方針とする。

(2)中東和平問題については、2002年、イスラエルの占領地よりの撤退と引き換えに関係正常化するとの「アブドッラー提案」を提唱。2007年にはパレスチナ挙国一致内閣樹立を目指すメッカ合意を成立させた。

(3)イランの核問題については、この問題を巡って地域が不安定化することを危惧し、中東地域全体を非核地域とすることを主張。

2.軍事力

(1)予算 452.4億ドル(2010年、治安対策予算を含む)

(2)兵役 志願制

(3)兵力 正規軍12.45万(陸7.5万、海1.35万、空2.0万、防空1.6万) 国家警備隊10万
(2011年ミリタリー・バランス)

経済

1.主要産業

石油(原油生産量820万B/D(2009年、石油鉱物資源省))、LPG、石油化学

2.GDP

3,723億ドル(2009年、経済企画省)

3.一人当たりGDP

14,807ドル(2009年、経済企画省)

4.GDP成長率(実質)

0.6%(2009年、経済企画省)

5.物価上昇率

4.5%(2010年、サウジアラビア通貨庁(SAMA))

6.失業率(外国人労働者を除く)

10.5%(2009年、SAMA)

7.総貿易額

(1)輸出 1,923億ドル(2009年、SAMA)

(2)輸入 956億ドル(2009年、SAMA)

8.主要貿易品目

(1)輸出 原油、石油製品、LPG

(2)輸入 機械機器、自動車、食料品、建設資材、繊維製品

9.主要貿易相手国

(1)輸出 日本、米国、中国、韓国(2009年、SAMA)

(2)輸入 米国、中国、ドイツ、日本(2009年、SAMA)

10.通貨

サウジアラビア・リヤル(SR)

11.為替レート

1$=3.75SR(2011年)

12.経済の概要

(1)サウジアラビアは世界最大級の石油埋蔵量、生産量及び輸出量を誇るエネルギー大国。輸出総額の約9割、財政収入の約8割を石油に依存。OPEC(石油輸出国機構)の指導国として国際原油市場に強い影響力を有する。

(2)若年層への雇用機会の増大が最重要課題。労働者のサウジ人化(サウダイゼーション)や石油部門以外の部門の発展に力を注いでいる。また、人材育成、民営化、外資導入、市場開放等諸改革に努めている。

経済協力等

1.日本の援助実績(2009年度までの累計)

(1)有償資金協力 なし

(2)無償資金協力 3.83億円

(3)技術協力 207.15億円

二国間関係

1.政治関係

(1)1955年6月、外交関係樹立。1958年に在京大使館開設。日本は1960年、ジッダに大使館開設、1984年にリヤドへ移転。ジッダには総領事館開設。伝統的に両国関係は良好。

(2)2006年4月にスルタン皇太子が公式訪日し、戦略的・重層的なパートナーシップ構築に向けた対話促進に合意。 2007年4月には安倍総理がサウジを訪問し、一層の関係発展を志向する共同声明を発表した。

(3)2011年3月の東日本大震災に際しては、アブドッラー国王及びスルタン皇太子から天皇陛下にお見舞電が送られたほか、多くの要人から弔意表明があった。また、サウジ国営石油会社を通じて2千万ドル相当のLPGが提供された。

2.経済関係

日本の対相手国貿易(2010年、JETRO貿易統計)

(イ)貿易額
日本の輸出 5,679億円
日本の輸入 31,494億円
(ロ)主要品目
日本の輸出 機械機器(自動車、電気機械)、金属
日本の輸入 原油、石油化学製品、LPG
(ハ)原油輸入
日本は輸入原油の約30%をサウジアラビアから調達しており(2010年)、サウジアラビアは最大の原油供給国。

3.文化関係

(1)1993年にキング・サウード大学言語翻訳研究所内に日本語学科が創設。国際交流基金が日本語教育の専門家を派遣。

(2)1999年から毎年、「日・サウジアラビア青年交流計画」により両国の青年団が相互訪問。

(3)2005年は日・サウジ外交関係樹立50周年にあたり、各種文化事業を実施。

(4)2007年4月より、アブドッラー国王奨学制度にもとづくサウジアラビア留学生の対日派遣が開始。

(5)2011年4月、第26回「サウジアラビア伝統と文化の国民祭典」(ジャナドリヤ祭)に官民共同で日本館を出展。

4.在留邦人数

850人(2009年10月)

6.要人往来

(1)往(1990年以降)

年月 要人名
1990年 中山外務大臣、海部総理大臣
1992年 渡部通産大臣
1994年 皇太子同妃両殿下
1995年 村山総理大臣
1997年 小杉文部大臣、橋本総理大臣、堀内通産大臣
1999年 町村外務政務次官、与謝野通産大臣
2000年 深谷通産大臣
2001年 河野外務大臣、平沼経産大臣、高村総理特使
2002年 高村総理特使
2003年 小泉総理大臣、高村総理特使(2回)
2004年 高村総理特使
2005年 皇太子殿下、橋本元総理、河井外務大臣政務官、橋本特派大使(ファハド国王逝去弔問)、細田総理特使
2006年 中川農林水産大臣
2007年 安倍総理大臣、甘利経済産業大臣
2008年 渡海文部科学大臣、奥田総理特使、甘利経済産業大臣、橋本外務副大臣
2009年 安倍総理特使、西村外務大臣政務官、福田前総理、岩國総理特使
2010年 松下経済産業副大臣、増子経済産業副大臣(2回)、川口元外相、日本・サウジアラビア友好議員連盟
2011年 大畠経済産業大臣、櫻井財務副大臣、伴野外務副大臣、中山経済産業大臣政務官(IEF閣僚級会合)、徳永総理特使(外務大臣政務官)

(2)来(1971年以降)

年月 要人名
1971年 ファイサル国王(国賓)、ナッワーフ殿下
1974年 ヤマニ石油相
1977年 ナーゼル石油相兼企画相
1978年 ナーゼル石油相兼企画相
1979年 ナーゼル石油相兼企画相
1985年 ファイサル青年福祉庁長官、ザーミル工業電力相
1986年 ヤマニ石油相
1987年 ナーイフ内相(外賓)
1980年 ナーゼル石油相兼企画相
1981年 スレイム商業相
1982年 ヤマニ石油相
1983年 ナーゼル石油相兼企画相
1989年 ナッワーフ殿下
1990年 ナッワーフ殿下、ナーゼル石油相兼企画相、ファイサル青年福祉庁長官
1992年 アッタール企画相、スレイム商業相
1993年 トルキー殿下
1994年 ナーゼル石油相兼企画相、ザーミル工業電力相
1996年 サウード外相(外賓)
1997年 ラシード教育相、アッタール企画相
1998年 アブドッラー皇太子(公賓)、アンガリ高等教育相サルマン殿下(外賓)、ビン・ジュベイル諮問評議会議長、ヤマニ工業電力相、ナイミ石油相、サウード外相(外賓)、アッタール企画相
1999年 ファキーフ商業相
2000年 アル・シェイク宗教相
2001年 アブドッラー総合投資院総裁、ラシード教育相
2002年 アッサーフ財政経済相、ゴサイビ企画相、ナイミ石油鉱物資源相
2003年 ゴサイビ経済企画相(2回)
2004年 トルキー環境保護・気象庁長官、ナイミ石油鉱物資源相
2005年 ヤマニ商工相(2回)、ゴサイビ経済企画相
2006年 スルタン皇太子兼副首相、ゴサイビ経済企画相、ダッバーグ総合投資院総裁
2007年 ナイミ石油鉱物資源相、バンダル国家安全保障会議事務局長、アブドルアジーズ石油鉱物資源副相、ファイサル・ビン・サリマン殿下、ナイミ石油鉱物資源相
2008年 ムハンマド・ビン・サリマン殿下
2009年 ダッバーグ総合投資院総裁、ナイミ石油鉱物資源相、シャラビ産業、クラスター庁長官、ハカミ経済企画副相
2010年 ゴサイビ経済企画相、アンガリ高等教育相、サウジアラビア・日本友好議員連盟、ホサイン水電力相、アッサーフ財務相

7.二国間条約・取極

1975年5月18日 経済技術協力協定発効
2009年7月27日 航空協定発効

8.外交使節

(1)サウジアラビア王国駐箚日本国大使 遠藤茂特命全権大使

(2)本邦駐箚サウジアラビア王国大使 アブドルアジーズ・ビン・アルマス・トルキスターニ特命全権大使