セルビア共和国
(Republic of Serbia)

出典:外務省 各国・地域情勢(2011年3月現在)

一般事情

1.面積

77,474平方キロメートル(北海道とほぼ同じ)

2.人口

732万人(2009年、世銀統計)

3.首都

ベオグラード(人口160万人)

4.民族

セルビア人(83%)、ハンガリー人(4%)等(2002年国勢調査)

5.言語

セルビア語(公用語)、ハンガリー語等

6.宗教

セルビア正教(セルビア人)、カトリック(ハンガリー人)等

7.国祭日

2月15日(国家の記念日)

8.略史

年月 略史
6〜7世紀 セルビア人等スラブ系民族がバルカン半島に定住。
11世紀 セルビア王国建国、14世紀のドゥシャン王の時代に大いに栄える。
1389年 オスマン・トルコに敗北し、その支配下となる。
1878年 ベルリン条約によりセルビア王国の独立承認。
1918年 第一次世界大戦後、「セルビア人・クロアチア人・スロベニア人王国」(後、ユーゴスラビア王国)建国。
1941年 第二次世界大戦中、ナチス・ドイツによる占領。ユーゴスラビア王国消滅。
1944年 「ユーゴスラビア社会主義連邦共和国」(6共和国で構成)の1共和国となる。
1992年 ユーゴ解体の中で、モンテネグロとともに「ユーゴスラビア連邦共和国」を建国。
1999年 コソボ紛争により、NATO空爆を受ける。コソボが国連の暫定行政下となる。
2003年 「セルビア・モンテネグロ」に国名変更。
2006年 モンテネグロの独立(6月)により、「セルビア共和国」となる。
2008年 コソボがセルビアからの独立を宣言(2月)。

政治体制

1.政体

共和制

2.元首

ボリス・タディッチ大統領(2004年6月就任、2008年2月再任。任期5年)

3.議会

1院制(定数250名)

(構成)(2008年5月選挙。任期4年)
政党名 議席数
民主党 64
セルビア急進党 57
G17プラス 21
セルビア進歩党 21
セルビア民主党 20
セルビア社会党 11
リベラル民主党 11
諸派 45
250議席

4.政府

民主党、G17プラスを中心とする親EU派の連立政権

首相:ミルコ・ツベトコビッチ(2008年7月就任、任期4年)

5.内政

 現政権は、EU加盟を最優先課題とし、国際社会との協調及び経済改革等に取り組んでいるが、旧ユーゴ国際刑事裁判所への協力問題(セルビア内に潜伏中とみられる戦犯容疑者の同裁判所への送還)、コソボ独立問題(2008年2月、セルビアからの独立を宣言。セルビアはコソボの独立が違法なものとして強く反発。)、また、国内の民族主義勢力との対立等の課題を抱えている。

外交・国防

1.外交基本方針

(1)EUへの加盟を最優先課題とし、2008年4月、EUと安定化・連合協定に署名、また2009年12月、EUに加盟を申請した。EU側はセルビアの旧ユーゴ国際刑事裁判所への完全な協力をEU加盟プロセスの進展の条件としている。

(2)軍事的中立政策を取りつつも、NATOとの協力関係(PFP:平和のためのパートナーシップ)を進めており、2006年11月、セルビアはPFPへの参加を認められた。なお、国連には2000年11月に加盟。

(3)コソボ独立に反対するセルビアは、国連を通じて国際司法裁判所にコソボ独立問題を付託したところ、2010年7月、同裁判所が、コソボの独立宣言は国際法に違反しないとの勧告的意見を発表した。同年9月、セルビアはEUとの協議を経て、EU仲介によるコソボとの対話を開始する国連総会決議を採択させ、対話による問題解決を目指している。

2.軍事力

総兵力は32,800人(2010年11月現在)

経済

1.主要産業

サービス業(58%)、工業(29%)、農業(13%)(2007年、世銀統計)

2.GDP

426億ドル(2009年、世銀統計)

3.一人当たりGNI

5,990米ドル(2009年、世銀統計)

4.経済成長率

−2.9%(2009年、世銀統計)

5.物価上昇率

8.89%(2009年、世銀統計)

6.失業率

16.9%(2009年、セルビア統計局)

7.貿易(2010年)

輸出:98億ドル

輸入:167億ドル

8.主要貿易品目

輸出:鉄鋼、非鉄金属、電化製品、穀物、野菜・果実

輸入:石油、天然ガス、非鉄金属、電化製品、鉄鋼

9.主要貿易相手国

輸出:イタリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ドイツ

輸入:ロシア、ドイツ、イタリア

10.通貨

ディナール

11.経済概要

(1) 2009年のセルビア経済は世界金融危機の影響によりマイナス成長に転ずるなど、低調に推移した。輸出の不振、高い失業率などの課題を抱えている。

(2)セルビアは2009年5月、IMFから約30億ユーロの融資枠の承認を得て公共支出の削減等構造改革に取り組んでいる。なお、世界金融危機により、外資導入の減少等の影響が出ている。

経済協力

1.日本の二国間援助実績

1997年度から2009年度までの累計総額:約231億円(右累計には独立前のモンテネグロ及びコソボの分を含む。)

無償資金協力:約206億円

技術協力:約25億円

2.主要援助国・援助額(2008年、単位:百万米ドル)

(1)米国(108) (2)ドイツ(94) (3)スイス(56)

二国間関係

1.政治関係

(1)日本は1997年5月20日にユーゴスラビア連邦共和国(セルビア・モンテネグロ)を承認するとともに外交関係を開設した。

(2)日本は2006年6月16日、セルビアがセルビア・モンテネグロを承継することを確認した。

2.経済関係

(1)日本の対セルビア貿易額・品目(2010年通関統計)

輸出:約10.7億円/自動車、化学製品
輸入:約3.5億円/冷凍果実、ワイン

(2)日本の直接投資:2件(日本たばこインターナショナル、パナソニック電工)

3.文化関係

 日本の文化無償資金協力により、セルビアの文化・芸術団体に対して楽器、視聴覚機材、音響・照明機材等を供与。

4.在留邦人数

95名(2010年10月現在)

5.要人往来(外交関係開設以降)

(1)往

年月 要人名
2001年7月 田中外務大臣公式訪問
2005年4月 小野寺外務大臣政務官
2005年5月 田野瀬財務副大臣(EBRD総会出席)
2006年5月 山中外務大臣政務官
2009年5月 西村外務大臣政務官

(2)来

年月 要人名
2001年2月 スビラノビッチ外務大臣(外務省賓客)
2003年5月 スビラノビッチ外務大臣
2004年4月 スビラノビッチ外務大臣、ルコバッツ対外経済関係大臣
2007年11月 ポポビッチ・エネルギー・鉱業大臣
2009年4月 ジェーリッチ副首相兼科学技術大臣
2009年10月 イェレミッチ外務大臣(外務省賓客)
2010年12月 ダチッチ副首相兼内務大臣

6.二国間条約・取極

 旧ユーゴスラビア政府との間で締結された通商航海条約、科学技術協力協定、文化協定等はセルビアとの間で引き続き有効。2005年11月、技術協力協定を締結。

7.外交使節

(1)日本:角ア利夫特命全権大使

(2)セルビア:イバン・ムルキッチ特命全権大使