セーシェル共和国
(Republic of Seychelles)
出典:外務省 各国・地域情勢(2011年1月現在)
一般事情
1.面積
460平方キロメートル(ほぼ種子島大、約百の島から成る)
2.人口
8.8万人(2009年:世銀)、人口増加率1.2%(2009年:世銀)
3.首都
ビクトリア(マヘ島)
4.住民
クレオール(ヨーロッパ人とアフリカ人の混血)が多数
5.言語
英語、仏語、クレオール語
6.宗教
キリスト教(約90%)
7.略史
年月 | 略史 |
---|---|
1756年 | 仏領 |
1814年 | 英領 |
1976年 | 独立(マンカム初代大統領) |
1977年 | クーデター、ルネ首相が大統領となる |
1978年 | 一党制宣言(セーシェル人民進歩党:SPPF) |
1984年 | ルネ大統領再任 |
1989年 | ルネ大統領再任 |
1991年 | 複数政党制移行 |
1993年 | 第1回大統領・国民議会選挙、ルネ大統領再選(SPPF政権継続) |
1998年 | 第2回大統領・国民議会選挙、ルネ大統領再選 |
2001年 | 第3回大統領選挙、ルネ大統領再選 |
2002年 | 国民議会選挙 |
2004年 | ルネ大統領退任、ミッシェル大統領就任 |
2006年 | 第4回大統領選挙、ミッシェル大統領勝利 |
2007年 | 国民議会選挙 |
政治体制・内政
1.政体
共和制
2.元首
ジェイムス・アリックス・ミッシェル(James Alix MICHEL)大統領(2004年、ルネ大統領の任期途中での退任を受け、憲法上の規定により、残りの任期期間について、大統領に就任。2006年の大統領選挙の結果再任、任期5年)
3.議会
一院制国民議会
4.政府
(1)首相 なし
(2)外相 ジャン・ポール・アダム(Jean-Paul ADAM)
5.内政
(1)1976年に英国より独立し、1978年の一党制宣言以来セーシェル人民進歩党(SPPF)による独裁であったが、1991年12月複数政党制導入を決定。1993年に行われた複数政党制導入後初の選挙ではルネ大統領が再選され、与党SPPFが圧勝した。第2回、第3回大統領選挙でもルネ大統領が再選された。
(2)2004年、ルネ大統領は健康上の理由により任期途中で退任し、憲法の規定に従い、ミッシェル副大統領が大統領に就任した。2006年7月に大統領選挙が実施され、ミッシェル大統領が得票率53.73%で辛勝した。2007年5月には国民議会選挙が実施されたが、議席数には変動なく、与党が23議席を維持した。
(3)2009年6月、与党は「人民進歩党(SPPF)」から「人民党(Parti Lepep)」に改名。
外交・国防
1.外交基本方針
(1)経済面で観光業(主に欧米からの観光客)に依存しており、西側諸国との良好な関係維持に努めてきた。また、近年はアジア、アフリカを中心に多数の国との間で外交関係を促進し、外交の幅を広げる努力を行っている。
(2)2003年、財政的な理由により、6カ国あった在外公館の半分(英、マレーシア、南ア)を閉鎖したが、経済回復に伴い、2007年、南ア、イタリア、中国(日本を兼轄)に公館を開設した。
2.軍事力
(1)予算 10百万ドル(2007年)
(2)兵役 2年
(3)兵力 総兵力200人(陸軍200人)、準軍事組織250人
(2008年ミリタリーバランス)
経済(単位 米ドル)
1.主要産業
観光業、漁業(まぐろ)、農業(ココナツ、シナモン、バニラ)
2.GNI
7.46億米ドル(2009年:世銀)
3.一人当たりGNI
8,480米ドル(2009年:世銀)
4.経済成長率
-7.6%(2009年:世銀)
5.物価上昇率
28.6%(2009年:世銀)
6.失業率
2%(2006年:CIA)
7.貿易(2009年、CIA)
(1)輸出 428百万ドル
(2)輸入 703百万ドル
8.主要貿易品目(2009年:CIA)
(1)輸出 マグロ缶詰、冷凍魚、シナモン
(2)輸入 機械、食料品、石油製品
9.主要貿易相手国(2009年:CIA)
(1)輸出 英(24.8%)、仏(18.5%)、伊(9.5%)、モーリシャス(9.0%)、日(7.0%)
(2)輸入 サウジアラビア(16.4%)、印(8.3%)、スペイン(7.5%)、南ア(6.7%)、仏(6.4%)
10.通貨
セーシェル・ルピー(SCR)
11.為替レート
1ドル=約12.3 SCR(2010年11月)
12.経済概況
(1)セーシェル経済は観光業に依存。また、漁業も大きな外貨収入源となっており、同国経済多角化の柱となっている。国際収支の赤字、多重対外債務といった課題を解決するため、2008年10月、債務再編、変動相場制への移行等を含む包括的な経済改革計画を発表した。
(2)2004年7月、SADC(南部アフリカ開発共同体)とIOR(環インド洋地域協力連合)から、財政事情を背景に脱退したが、近年の財政事情改善に伴い、SADCについては、2008年8月に再加盟した。
経済協力
1.日本の援助実績(2008年度までの累計)(単位 億円)
(1)有償資金協力(2008年度まで、E/Nベース)なし
(2)無償資金協力(2008年度まで、E/Nベース)40.44
(3)技術協力(2008年度まで、JICAベース)13.47
2.主要援助国(2007年、単位 百万ドル)
(1)日(0.76)、(2)仏(0.67)、(3)カナダ(0.51)、(4)独(0.08)
二国間関係
1.政治関係
1976年6月29日 独立と同時に承認(在ケニア大兼轄)
1984年 駐日セーシェル大使任命(本国常駐)
1998年2月 駐日セーシェル大使任命(マレーシア常駐)
2003年10月 在マレーシア・セーシェル大使館を財政事情により閉鎖
2007年5月 在中国・セーシェル大使館開設(日本を兼轄)
2008年4月 駐日セーシェル大使任命(中国常駐)
2.経済関係
(1)日本の対セーシェル貿易(2008年度累計、財務省貿易統計)
- (イ)貿易
- 輸出 14.4億円
輸入 34.4億円 - (ロ)主要品目
- 輸出 自動車等輸送機械、機械製品
輸入 冷凍魚
(2)日本からの直接投資 なし
3.文化関係
(1)文化無償協力
協力内容 | 金額 |
---|---|
視聴覚用教育機材 | 25百万円(1981年度) |
テレビ放送用機材 | 26百万円(1983年度) |
印刷機材 | 26百万円(1985年度) |
楽器 | 18百万円(1987年度) |
テレビ番組製作機材 | 34百万円(1988年度) |
視聴覚機材 | 45百万円(1990年度) |
(2)国際交流基金
セーシェル教育文化省国立芸術学校への図書寄贈(1998年度)
4.在留邦人数
11人(2009年10月現在)
5.在日当該国人数
9人(2007年10月現在)
6.要人往来
(1)往
年月 | 要人名 |
---|---|
1976年 | 早川崇議員(独立式典特派大使) |
1985年 | 糸山英太郎衆議院議員 |
1994年 | 原田昇左右衆議院議員 |
2001年8月 | 渡部衆議院副議長他 |
2006年7月 | 日AU議連(村田吉隆衆議院議員が団長) |
2009年2月 | 矢野哲朗参議院議員 |
2010年9月 | 西村康稔衆議院議員 |
(2)来
年月 | 要人名 |
---|---|
1982年 | フェラリ計画開発大臣 |
1984年 | オドゥル国家開発大臣 |
1985年 | ギ・モレール大蔵大臣(万博賓客) |
1986年 | ベルモン労働社会保障大臣 |
1987年 | アダム運輸・観光大臣 |
1989年 | オドゥル国家計画大臣(大喪の礼参列) |
1990年7月 | ルネ大統領(花博賓客) |
1990年11月 | ドゥ・サンジョール計画・対外関係大臣(即位の礼参列) |
1993年10月 | ドゥ・サンジョール外務・計画・環境大臣(アフリカ開発会議出席) |
1995年12月 | ドゥ・サンジョール外務・計画・環境大臣 |
1996年11月 | ドゥ・サンジョール外務・計画・環境大臣 |
1998年8月 | ロナルド・ジュモ農業・海洋資源大臣 |
1998年10月 | ボンレム外相(TICAD II) |
2001年12月 | ボンレム外相(TICAD 閣僚レベル会合) |
2003年9月 | ボンレム外相(TICAD III) |
2008年5月 | ミッシェル大統領、ピレー外務国際協力大臣 |
2009年4月 | ミッシェル大統領(実務訪問賓客) |
7.二国間条約・取極
なし
8.外交使節
(1)当該国駐箚日本国大使 田稔久特命全権大使(ケニア駐在)(2010年11月信任状捧呈)
(2)本邦駐箚セーシェル共和国大使 フィリップ・ルガル特命全権大使(中国駐在)(2008年4月信任状捧呈)