ツバル
(Tuvalu)
出典:外務省 各国・地域情勢(2011年5月現在)
一般事情
1.面積
25.9平方キロメートル
2.人口
約1万2千人(2010年、世界銀行)
3.首都
フナフティ
4.民族
ポリネシア系(若干ミクロネシア系が混合)
5.言語
英語の他、ツバル語(ポリネシア系言語でサモア語に近い)を使用
6.宗教
主にキリスト教(プロテスタント)、殆んどの国民がツバル教会に属する。
7.略史
年月 | 略史 |
---|---|
1568年 | スペイン人メンダナ、エリス諸島のヌイ島発見 |
1892年 | ギルバート・エリス諸島として英国の保護領となる |
1915年 | ギルバート・エリス諸島として英国の植民地となる |
1975年 | ギルバート諸島と分離、ツバルと改名 |
1978年10月1日 | 独立 |
1981年 | 独立後初の総選挙によりプアプア政権成立 |
1989年 | 総選挙によりパエニウ政権成立 |
1993年 | 総選挙によりラタシ政権成立 |
1999年 | イオナタナが首相に就任 |
2000年9月 | 国連加盟 |
2000年12月 | イオナタナ首相が逝去 |
2001年2月 | ルカが首相に就任 |
2001年12月 | タラケが首相に就任 |
2002年8月 | ソポアンガが首相に就任 |
2004年10月 | トアファが首相に就任 |
2006年8月 | イエレミアが首相に就任 |
2010年10月 | トアファが首相に就任 |
政治体制・内政
1.政体
立憲君主制
2.元首
エリザベス二世女王(英国女王。但し、通常は総督が王権を代行)
総督 イアコバ・タエイア・イタレリ(Iakoba Taeia Italeli)(2010年4月就任)
3.議会
一院制、議員数15名、任期4年(解散あり)
4.政府
首相兼内務大臣 ウィリー・テラビ(Willy Telavi)(2010年12月就任)
5.内政
ツバルには政党は存在せず、誰を首相として推すかにより派閥が形成される。1993年の総選挙で誕生したラタシ政権以降現在まで10個の政権の殆どにおいて、その勢力が反対派と伯仲している。2002年8月、首相に選出されたソポアンガも2004年8月に内閣不信任案が可決された。ソポアンガ首相は議員及び首相を辞任し、10月の補欠選挙で再選されたが、首相返り咲きは果たせず、トアファ首相代行が正式に首相に選出された。トアファ政権はこれまで安定していると見えたが、2006年8月の総選挙では4名の閣僚が落選し、その後の首相選挙を経てイエレミア氏が首相に就任し、内閣は総入れ替えとなった。2010年9月に行われた総選挙でイエレミア首相は議員としては最大投票数を得て当選したが、その後の首相指名選挙では、2004年から2006年まで首相を務めたトアファ元首相がツバルの新首相として選出された。2010年12月、トアファ首相に対する不信任決議が可決され、テラビ内務大臣が首相に選出された。
外交・国防
1.外交
「平和愛好国とのみ国交を持つ」との方針のもと、従来から関係の深い豪州やニュージーランド及び周辺の島嶼国と友好関係を構築。近年では国際機関にも積極的に参加しており、2010年6月には国際通貨基金(IMF)への加盟を果たした。
2.国防
軍隊はない。
経済
1.主要産業
農業及び漁業が主要な産業であるが、自給自足的な部分が大きい。その他、若干の建設業、サービス業等。
2.GNI
0.3億ドル(2008年、UNdata)
3.一人当たりGNI
3,213米ドル(2008年、UNdata)
4.経済成長率
1.5%(2009年、アジア開発銀行)
5.物価上昇率
6.総貿易額
(1)輸出 0.12百万豪ドル(2007年、アジア開発銀行)
(2)輸入 18.50百万豪ドル(2007年、アジア開発銀行)
7.主要貿易品目
(1)輸出 魚介類
(2)輸入 工業製品
8.主要貿易相手国
(1)輸出 豪州、インドネシア、インド
(2)輸入 日本、フィジー、中国
9.通貨
豪州ドル
10.経済概況
資源に乏しく、国家財政の収入源は、入漁料と外国漁船への出稼ぎ船員等による海外送金が主で、財政赤字をツバル信託基金(ツバル、英、豪、NZの拠出により、1987年に設立)の運用益から補填していた。同信託基金はこれまで健全な運営をしていたが、2001年は、米経済の減速、米株式市場の低迷、米ドルに対する豪ドルの低下、豪経済の低迷等の悪影響を受け実質マイナス運用となった。米国のインターネット関連会社に貸与したドメインコード「tv」の使用権の契約料が1999年から入ることとなったが、右使用権に係る収入は毎年変動が大きいことから、今後限られた収入を如何に運用していくかが課題。これら主要国家財源の制約がある中、政府は政府補助金や特別開発費等の財政支出の大幅な削減と財政の透明性の向上等に努めている。LDC(後発開発途上国)。
経済協力
1.日本の援助
2009年度 | 2009年度までの累計 | |
---|---|---|
(1)有償資金協力 | なし | なし |
(2)無償資金協力 | 1.20億円 | 66.46億円 |
(3)技術協力 | 2.49億円 | 15.57億円 |
2.主要援助国
(1)日本(7) (2)豪州(4) (3)ニュージーランド(3)
(単位:百万米ドル、2008-2009年平均、DAC)
二国間関係
1.政治関係
1978年10月 日本はツバル独立と同時に国家承認
1979年4月 外交関係開設
2.経済関係
(1)貿易額(2009年度、財務省貿易統計)
- ツバルへの輸出 65億円
- ツバルからの輸入 0.2億円
3.在留邦人数
7名(2009年10月現在)
4.在日ツバル人数
2名(2009年、法務省在留外国人統計)
5.要人往来
(1)往(2006年以降)
年月 | 要人名 |
---|---|
2006年8月 | 小池環境大臣 |
2007年9月 | 石原東京都知事 |
2008年1月 | 鴨下環境大臣 |
(2)来(1986年以降)
年月 | 要人名 |
---|---|
1986年 | ロパティ商業・天然資源大臣 |
1988年 | プアプア首相 |
1989年 | レウペナ総督(大喪の礼) |
1989年 | シオネ天然資源・内務大臣 |
1990年 | セルカ副首相兼大蔵・商業大臣(花博賓客) |
1990年 | パエニウ首相(即位の礼) |
1993年 | パエニウ首相 |
1994年 | タウシ副首相兼天然資源開発・自治・地方開発相 |
1995年 | ラタシ首相 |
1996年 | タウシ副首相兼天然資源開発・自治・地方開発相 |
1997年 | パエニウ首相(日・SPF首脳会議及び非公式) |
2000年 | イオナタナ首相(太平洋・島サミット、故小渕元総理葬儀へ特使として参列) |
2001年3月 | ケリシアノ天然資源・エネルギー環境大臣 |
2001年6月 | ルカ首相 |
2002年2月 | テオ天然資源・エネルギー環境大臣 |
2003年3月 | トアファ副首相兼公共事業・通信・運輸大臣(水フォーラム) |
2003年5月 | ネルソネ官房長官(第3回太平洋・島サミット) |
2003年12月 | タウシ国会議長 |
2003年12月 | ソポアンガ首相 |
2005年2月 | テオ天然資源・土地担当相 |
2005年8月 | パエニウ大蔵・経済企画・産業大臣(博覧会賓客) |
2006年5月 | ネルソネ官房長官 |
2006年5月 | トアファ首相(第4回太平洋・島サミット) |
2007年8月 | シオネ国会議員(故宮澤元総理葬儀へ特使として参列) |
2007年12月 | イエレミア首相(第1回アジア・太平洋水サミット(於:大分)及び実務訪問賓客) |
2009年5月 | イエレミア首相(第5回太平洋・島サミット) |
2010年2月 | ネルソネ官房長官兼在EUツバル大使 |
2010年10月 | ソポアンガ副首相兼外相・環境・労働大臣(太平洋・島サミット中間閣僚会合) |
6.二国間条約・取極
1986年 日・ツバル漁業協定
1990年 民間漁業協定(1991年失効、その後1994年に再開)
7.外交使節
(1)ツバル駐箚日本国大使
吉澤裕駐フィジー大使が兼任
(2)本邦駐箚ツバル大使
任命されていない
(3)在京名誉総領事
栗林徳五郎