ザンビア共和国
(Republic of Zambia)
出典:外務省 各国・地域情勢(2011年1月現在)
一般事情
1.面積
752.61千平方キロメートル(日本の約2倍)
2.人口
1,294万人(2009年:世銀)、人口増加率2.5%(2009年:世銀)
3.首都
ルサカ(人口約140万人) 海抜1,227m
4.民族
73部族(トンガ系、ニャンジァ系、ベンバ系、ルンダ系)
5.言語
英語(公用語)、ベンバ語、ニャンジァ語、トンガ語
6.宗教
8割近くはキリスト教、その他 イスラム教、ヒンドゥー教、伝統宗教
7.国祭日
10月24日(独立記念日)
8.略史
年月 | 略史 |
---|---|
1964年 | 独立(旧宗主国英国)、カウンダ大統領就任 |
1973年 | 第二共和制(一党制施行) |
1990年 | 第三共和制(複数政党制移行) |
1991年 | チルバ大統領就任(第2代大統領) |
1996年 | チルバ大統領再選 |
2002年 | ムワナワサ大統領就任(第3代大統領) |
2006年 | ムワナワサ大統領再任 |
2008年 | バンダ大統領就任(第4代大統領) |
政治体制・内政
1.政体
共和制
2.元首
ルピア・ブウェザニ・バンダ大統領(Rupiah Bwezani Banda)
2008年11月2日就任(1期目)、任期は2011年まで。(通常の任期は5年であるが、ムワナワサ大統領の任期中の急死にともなう補欠選挙により選出されたため、前大統領の残りの任期期間のみ在職。憲法上再選は可)
3.議会
国民議会(一院制、議員任期5年)、158議席(うち8議席は大統領指名特別議席)
(2008年11月時点の各政党の議席数)
- (イ)MMD(複数政党制民主主義運動、政権与党):84
- (ロ)PF(愛国戦線):42
- (ハ)UPND(国家開発統一党):22
- (ニ)ULP(自由連合党):3
- (ホ)FDD(民主主義・開発フォーラム):2
- (ヘ)UNIP(統一国民独立党):1
- (ト)ZRP(ザンビア共和党):1
- (チ)無所属:3
- (ロ)PF(愛国戦線):42
4.政府
(1)副大統領(兼法相)名 ジョージ・クンダ(George Kunda S.C.)
2008年11月14日就任
(2)外相名 カビンガ・パンデ(Kabinga Pande)
2007年8月22日就任
5.内政
(1)1964年の独立以来,概して内政は安定的に推移している。1991年10月には複数政党制による選挙が実施され,チルバ大統領が圧勝した。また,2001年12月にはムワナワサ元副大統領が大統領選で僅差で当選した。
(2)ムワナワサ大統領は、自らの政権を「ニューディール政権」と称し、汚職の追放と専門家登用による実務重視の政治を実践し、チルバ前政権時代の汚職に厳しく対応した。
(3)2006年9月28日の総選挙において、ムワナワサ大統領が再選。同国の最大の課題といえる貧困削減及び経済構造改革に取り組んだが、2008年6月、AU総会出席のためエジプトを訪問中に同大統領は脳卒中で倒れ、8月に仏で死去。
(4)2008年10月、大統領補欠選挙によりバンダ副大統領(当時)が大統領に選出された。11月2日、バンダ大統領は就任演説において故ムワナワサ大統領の公約実施に努め、今後も経済成長政策を重視していくことを宣言した。
外交・国防
1.外交
(1)近隣諸国との善隣関係の維持と平和外交に努めており、紛争の多発する周辺地域の中で中立政策を維持しつつ、地域和平の構築に尽力。1994年にはアンゴラ和平合意を仲介、1999年にはコンゴ(民)和平合意を成立させた。
(2)南部アフリカ開発共同体(SADC)、東南部アフリカ市場共同体(COMESA、本部はルサカに所在)の主要メンバーであり、地域の安定・共存を外交の基本に据える。
2.軍事力
(1)予算 31.9百万米ドル(2006年)
(2)兵役 志願制
(3)兵力 総兵力 15,100人(陸軍13,500人、空軍1,600人)(2006年)
経済(単位 米ドル)
1.主要産業
農業(とうもろこし、たばこ、落花生、綿花、コーヒー等)、銅鉱業・加工、建設、食品、飲料、化学品、繊維、観光
2.GNI(実質)
125.6億米ドル(2009年:世銀)
3.一人当たりGNI
970米ドル(2009年:世銀)
4.経済成長率
6.3%(2009年:世銀)
5.物価上昇率
9.9%(2009年:世銀)
6.総貿易額(2009年:CIA)
(1)輸出 4,375百万ドル
(2)輸入 3,735百万ドル
7.主要貿易品目(2009年:CIA)
(1)輸出 銅、コバルト、電力、たばこ、花、綿花等
(2)輸入 機械類、石油製品、肥料、輸送用機器、食料、衣類等
8.主要貿易相手国(2009年:CIA)
(1)輸出 中国(21.4%)、サウジアラビア(8.9%)、コンゴ民(8.6%)、韓国(8.3%)、エジプト(8.1%)
(2)輸入 南アフリカ(51.8%)、UAE(7.7%)、中国(5.9%)、コンゴ民(4.2%)
9.通貨
ザンビア・クワチャ(ZMK)
10.為替レート
1ドル=約4,680ZMK(2010年11月現在)
11.経済概況
(1)独立以来、銅の生産に依存するモノカルチャー経済(銅が輸出額の約6割を占める)である。他方、銅の生産量と国際価格の変動がザンビア経済に大きな影響を与えるため、農業や観光等を中心とした産業構造改革を最優先の政策の一つとして掲げている。
(2)2005年4月、世銀及びIMF理事会にてザンビアの重債務貧困国スキーム(HIPIC)完了点到達が承認され、ドナー各国及び機関が債務救済を行い、対外債務は著しく減少した。
経済協力
1.日本の援助実績 (2008年度までの累計)(単位 億円)(2009 ODAデータブック)
(1)有償資金協力 550.08(2008年 55.11)
(2)無償資金協力 984.69(2008年 21.39)
(3)技術協力実績 472.98(2008年 21.97)
2.主要援助国(2008年、単位:百万米ドル)(DAC)
(1)米(226.49) (2)蘭(85.05) (3)ノルウェー(73.27) (4)英(61.56) (5)スウェーデン(51.54)(日本は第8位(37.14))
二国間関係
1.政治関係
1964年10月24日 ザンビアを独立と同時に承認
1970年1月 駐ザンビア日本大使館を開設
1975年8月 駐日ザンビア大使館開館
2.経済関係
日本の対ザンビア貿易
- (イ)貿易額(2008年:貿易統計)
- 輸出 49億円
輸入 94.88億円 - (ロ)主要品目
- 輸出 自動車等輸送機械、通信機器等
輸入 銅及び銅製品、コバルト等非鉄金属及び非鉄金属製品、たばこ及びたばこ製品
3.文化関係
(1)文化無償協力
- 2003年度
「リビングストン博物館に対する視聴覚教材供与」(2,020万円) - 2004年度
「ザンビア国営テレビ局に対する番組ソフト供与」(1,840万円) - 2008年度
「ザンビア柔道連盟柔道器材整備計画」(3,600万円)
(2)首都ルサカでは毎年日本大使杯柔道大会が開催されている。
4.在留邦人数
228人(2009年10月現在)
5.在日当該国人数
60人(2009年8月)
6.要人往来
(1)往(1983年以降)
年月 | 要人名 |
---|---|
1983年3月 | 皇太子・同妃両殿下 |
1984年11月 | 安倍外務大臣 |
1988年6月 | 細田衆議院議員(日本・ザンビア議連会長) |
1991年7月 | 鈴木外務政務次官 |
1999年12月 | 高円宮・同妃両殿下 |
2001年7月 | 杉浦外務副大臣 |
2001年8月 | 渡部衆議院副議長 |
2001年9月 | 矢野哲朗参議院議員 |
2004年7月 | 日本・アフリカ連合友好議連南部アフリカ訪問団(団長:松下忠洋衆議院議員) |
2004年12月 | 河井外務大臣政務官 |
2005年6月 | 小此木経済産業副大臣(WTO途上国会議出席) |
2005年11月 | 財務金融事情等調査団(団長:小野晋也衆議院議員) |
2008年9月 | 矢野哲朗総理特派大使・参議院議員(故ムワナワサ大統領国葬参列) |
(2)来(1980年以降)
年月 | 要人名 |
---|---|
1980年9月 | カウンダ大統領夫妻(国賓) |
1985年11月 | ズル党書記長 |
1987年9月 | ムソコトワネ首相 |
1988年1月 | シャピ国防治安長官 |
1988年3月 | ムワナンシク外相 |
1989年2月 | カウンダ大統領(大喪の礼参列) |
1990年5月 | チョンゴ商工相 |
1990年6月 | ムカンド農業相(花博) |
1990年11月 | カウンダ大統領(即位の礼) |
1992年10月 | ペンザ商工相(投資ミッション) |
1992年12月 | カソンデ蔵相 |
1993年4月 | ムワンガ外相 |
1993年10月 | ペンザ蔵相(アフリカ開発会議) |
1995年9月 | テンボ外相(故福田元総理葬儀参列) |
1998年10月 | ナワクイ蔵相(第2回アフリカ開発会議) |
2000年5月 | カルンバ蔵相(WHO「都市と健康」神戸会議) |
2000年6月 | ワルビタ外相(故小渕前総理葬儀参列) |
2000年12月 | チルバ大統領(非公式訪問、感染症対策沖縄国際会議にて基調演説) |
2003年9月 | ムワナワサ大統領(TICAD III出席) |
2004年11月 | マセボ地方自治・住宅大臣(TICADアジア・アフリカ貿易投資会議出席) |
2005年1月 | ムワナワサ大統領夫妻(公式実務訪問賓客)、随行閣僚3名(ムワンザ内務相、マガンデ財務・国家計画相、ンシンゴ建設・調達相) |
2005年7月 | マセボ地方自治・住宅相(2005年万博賓客) |
2008年5月 | ムワナワサ大統領夫妻(TICADIV出席)、随行閣僚4名(パンデ外相、マガンデ財務・国家計画相、ムタティ商業・貿易・産業相、サイフワンダ農業・協力組合相) |
2009年7月 | ムワレ鉱山・鉱物開発大臣(JOGMEC招聘) |
2010年1月 | ムソコトワネ財務・国家計画大臣(21世紀パートナーシップ招へい) |
2010年7月 | シンバオ保健大臣(徳州会招聘) |
2010年10月 | チトゥウォ科学技術・職業訓練大臣(第二回日アフリカ科学技術大臣会合) |
2010年10月 | ナムガラ環境大臣(COP10ハイレベル・セグメント) |
7.二国間条約・取極
1965年8月 貿易協定発効
1970年4月 青年海外協力隊取極
1971年1月 租税条約発効
2006年6月 技術協力協定
8.外交使節
(1)当該国駐箚日本国大使
江川明夫特命全権大使(2010年11月信任状捧呈)
(2)本邦駐箚ザンビア共和国大使
ビクシタ・W・レワニカ特命全権大使(2009年8月信任状捧呈)