アンドラ公国
Principality of Andorra

出典:外務省 各国・地域情勢(2002.8現在)

一般事情
1.面積 465km2
2.人口 6.4万人(2000年1月)
3.首都 アンドラ・ラ・ヴェリャ
4.人種 スペイン人、アンドラ人、フランス人
5.言語 カタルニア語(公用語)、スペイン語、フランス語
6.宗教 キリスト教(カトリック)が国民の約94%
7.略史 (1)1278年、この領域を支配していた司教(宗主)は、フォア(仏)伯爵との間で対等の封建領主権(徴税権、裁判権、徴兵権)を共有する「対等の宗主契約」を結ぶ。
(2)以後、司教の宗主権は代々司教に引き継がれたが、フォア伯爵の宗主権は 仏国王に譲渡され、その後も代々仏国家元首に継承された。
(3)1993年2月2日、新憲法案がアンドラ国会で可決され、同年3月14日住民投票にかけられ、賛成多数で承認された。
(4)フランス及びスペインは、1993年6月1日、アンドラ公国を主権国家として明示的に承認した(両国が仏西アンドラ善隣友好協力条約に署名した日)。また、同年7月28日、アンドラは、国連加盟国の全会一致により国連加盟が認められた。
(注:ウルヘル司教とスペイン政府との関係は微妙である。スペイン政府は常に司教をスペイン代表としてみなそうとしてきたが、司教は一貫してアンドラの共同君主としての機能は個人的特権であって、その限りではスペイン政府の指揮下になく、むしろ歴史的に共同領有権の擁護者であったローマ法皇庁の精神的権威の下にあるとしてきた。)
政治体制・内政
1.政体 共和制
2.共同元首 フランス大統領及びウルヘル司教(在スペイン)
3.議会 (1)一院制(28議席、任期4年)
アンドラ自由党 15
社会民主党 6
民主党 5
LAUREDIANA連合 2
(2)選挙制度
大選挙区制と比例代表制の並立制
4.政府 (2001年4月12日第四次フォルネ内閣発足)
(1)首相:マルク・フォルネ
(2)外相:ミノヴェス・トリケル
外交・防衛
1.外交 (1)93年2月の独立以前、アンドラの外交権は基本的には共同元首であるウルヘル司教とフランス大統領が有していたが、ウルヘル司教は外交組織(外務省、大使館等)を有せず、実質的にはフランス大統領がフランス外務省を通じてアンドラの外交権を行使してきた。
(2)他方、新憲法制定後(独立後)は主権は国民に存し、共同元首の地位は「象徴であり、かつ(仏西)両国との均衡のとれた関係を維持する保障である」とされた。共同元首の権限は憲法上限定されており(大使の接受、法律・条約の認証等)、外交権は基本的に政府が行使することとなった(但し条約の締結権は国会が有する)。
(3)93年7月には国連への加盟を実現しており、94年には欧州評議会に加盟しているが、EUには加入していない。また、現在WTOに加盟申請中である。
2.軍事力 軍隊は存在しない
経済
1.主要産業 観光業、サービス産業、タバコ産業
2.GDP 11億2330万ドル(2000年)(クレディ・アンドラ銀行による推定値)
3.一人当たりGDP 17,060ドル(2000年)(クレディ・アンドラ銀行による推定GDPを基に算出したもの)
4.経済成長率 1.14%(95年)
5.総貿易額 (1)輸出(千円)
198,959(97年)、537,190(98年)、477,693(99年)、261,491(2000年)、190,291(2001年)
(2)輸入(千円)
12,036(97年)、2,622(98年)、2,574(99年)、65,844(2000年)、11,946(2001年)
6.主要貿易品目 (1)輸出タバコ、出版物、ミネラルウォーター
(2)輸入ガソリン、一次産品、資機材、家電製品
7.主要貿易相手国 (1)輸出スペイン、フランス、ポルトガル
(2)輸入スペイン、フランス、ドイツ、米国
8.通貨 ユーロ
9.経済概要 (1)アンドラは伝統的な仏スペイン貿易の中継地としての役割が年々低下し、経済・社会モデルの見直しを迫られている。
(2)政府としては基幹産業である観光業及びサービス業の振興に継続して努力している。
二国間関係
1.外交関係等 我が国は93年12月アンドラ公国を承認し、95年10月より外交関係が開設された。現在在仏大が同国を兼轄している。
2.要人往来
96年 ミノヴェス国連常駐代表(オピニオン・リーダー招聘)
97年 マス・リボ元外相 (オピニオン・リーダー招聘)