再び、早まるな!辞表はあとへ戻らない!

 雇用情勢が日に日に悪くなっているようである。
 今年の年賀状に、同期の人で退職し求職中が2人いた。自分の周りでも、リストラが本格化しているのを実感してしまった。税務職員で中途退職して、税理士として働いている人でも、順調な人と難しい人とが分かれてきているようである。
 違いは何なのだろうか。準備の違いではないのだろうか。
 何となく税理士だから、何とか食べていけるだろうとたかをくくって辞めた人は、難しいようである。税理士の報酬水準は、世間一般に比べると、かなり高い。(今はない)税理士の報酬表を見るとわかるが、時給が1万円を超える設定になっている。一方、パートの賃金は時給800円〜900円。同年代に対する世間の求人の月給は20万円〜30万円で、賞与を入れても、到底500万円に届かない。
 そこから、税理士だからといって、特に他の税理士に比べて専門知識などがないと、一般の低い賃金相場に引きづられて会計代行の相場に落ち着いていくことになる。会計代行は、資格が要らないので完全な自由競争で、低料金化の傾向が著しい。中小企業向けで、月3万円でも高いと言われている。
 国税OBの能力は、どこに位置づけられるのであろうか?
 早期に退職するのであれば、自分がどこを目指すのかハッキリさせて、それに向けて充分な準備をすべきではないか。そうでなければ、少し待つべきではないか。

(2003年1月29日)