ホンダ 254億円申告漏れ 国税局指摘、処分不服、協議申請へ

(出典:日経朝刊 6月30日)

 ホンダは29日、ブラジルの現地法人の二輪販売事業について、東京国税局から2002年までの6年間で254億円の申告漏れを指摘されたと発表した。
 ホンダは処分を不服として租税条約に基づく二国間協議の申請を行う方針。
 追徴の対象となったのは、ブラジル・マナウス市の「モトホンダ・アマゾニア」の二輪車製造販売事業。同社は、1975年設立で翌76年から生産開始。03年度は82万台を現地生産し、うちブラジル国内で73万台、残り9万台を北米など68カ国に輸出。
 国税局は、この事業による収益の大半や、ホンダが徴収していなかったロイヤルティなどについて、「日本側に帰属すべきだった」と判断。

 やっと、特官室法人の移転価格事案がでてきたようだ。そして、今回は、現地生産に関する親会社サイドでのロイヤルティの不徴収分も課税の対象とされたようだ。
 ロイヤルティの課税は、種々の困難を伴うため、現実に課税された事例は非常に少ないようであったが、課税当局側では、これ以上、現地生産に伴うロイヤリティの不徴収、過少徴収を看過できないと考えているのだろう。
 今後、中国への現地生産している法人へどのような形で影響するのか、当分目が離せない状態になってきているようだ。