新IT大国は地方の時代へ「アウトソーシング景気」が大都市から地方都市に普及しはじめた
(出典:ニューズウィーク(日本語版) 10月6日)
この10年ほどで、インドは新興の「IT大国」として世界に知られる存在になった。その原動力は、アメリカを始めとする先進諸国からの「アウトソーシング」。
安価で優秀な、そして英語を話せる技術系労働力を武器に、ニューディー、ムンバイ(ボンベイ)、南部のバンガロールなどで、ソフトウエア開発などを行うIT産業が鼻先、外国の企業のコールセンターも続々と開設されたが、いま、都市のインフラが悲鳴を上げて初めている。電力供給は需要に追いつかず、渋滞が我慢の限界に達しているのに、公共交通機関はお粗末、さらに、不動産価格は高騰し、賃金水準は年10−15%のペースで急上昇。
労働コストの安さに大きく依存してきた産業にとっては、早くも賃金の安い地方都市に拠点を移したり、新しい拠点を設けたりしている。こうして、コーチン、ジャイブール、プーナなど「ミニ・バンガロール」と呼ばれる都市が各地に生まれはじめた。
こうして、数年以内に、この国の「アウトソーシング産業」の総売り上げ(昨年125億ドル)の30%が国内の中小都市に移るだろう。
海外(たぶんインド)への「アウトソーシング」が米国の大統領選挙での争点の一つになっているようであるが、その規模が、125億ドル(約1兆4000億円程度)とあった。
日本でも海外へのアウトソーシングの話が出てきているが、この程度なのか?数字の取り方が違うのではないか。
ちなみに、インドとの関係に関する税務の問題については、旬刊速報税理で、月1回程度合計6回の予定で、私の原稿が掲載されています。